若者の人間離れ
ユウキの取り込んだまま肉塊は全く動かなくなり時間がたったものの距離はあるものの野次馬が残ったままだ。
「見世物じゃないんだけどなぁ……」
ついに人から卒業してしまい、派手に動くことができないので今の状態で何ができるか試してみると意外と自由自在に動かしたり変形させられるようで時間が少しかかるものの元の体を復元できることが判明した。
人の視線がなければ肉塊の状態からユウキの姿に戻れば問題ないだろうが人の目があるためそれが出来そうにない。
「お前ら避難しとけよ!」
ユウキが叫ぶがもちろん距離があるので野次馬には届かない。
「戻ったら絶対に化け物扱いだよなぁ、何とかして見られないようにしないとなぁ、あそうだ!」
すでにギルドでの高ランクの子供ということで化け物扱いされていることをユウキは知らない。
野次馬に肉の塊からユウキに変身した事を気づかせないために一度肉の塊から炎を吹き出す、この時になるべく内部から噴き出したようにする、炎の火力を上げて野次馬の視界を塞ぎ、外側を少し残して元の姿に戻る。
「なんか十徳ナイフになった気分だな」
体を構成する時に小さくなるために折りたたんだり圧縮したり十徳ナイフになったような気分になる、体の構成が完了すると炎を収めて黒焦げの外側を崩して中から助かったように演出する。
「あ、服…」
体を構成することに意識がいっていたため身を隠すモノが作り忘れてしまっていた。
「ま、いっか、しゃぁない」
遠目でしっかりとみられる訳でないので魔法で土の壁を作り視界を遮断してついそのまま見つからないように急いで寮に帰っていった。
教師の1人が残骸等を回収し研究しようとしたが肉塊は全て完全に灰になっていたため何も得ることが無かった、そのためそこらへんにいる野次馬生徒達に片付けさせていた、それから今日の授業は避難などいろいろあって結局無くなった。
この事件により街の復興作業などで数日ほど授業が延期になり生徒達はその復興作業に駆り出された。
後日、キメラ討伐によってユウキの約2週間無断で休んだことが大目にみてもらえる訳もなく、後日補習と宿題で苦しむことになった。
「たった2週間でなんでこんなに宿題があるのぉ!?」
「無断でサボった罰もあるんだよ」
今回は短かったので前の話にまとめておけばよかったと少し後悔




