これからしていく事
「遅くなってしまい申し訳ございません」
職員達が後ろで慌てて右往左往している。
「随分かかりましたわね」
「なにぶん高貴な記録ですので、簡単に閲覧できるものではありませんでしたので……」
「それで、問題ないわよね?」
「ええ、それはもちろんでございます、こちらの手続きでラミアス家は保証されます」
「それで良いわ、さっそく復興のために動きだしましょうか、まずは資産の確認ね」
「はい、資産につきましてはこちらになります」
職員が新に書類を出してきた、それにはギルドで管理しているテレジアの資産が一覧でまとめられていた。
「……とりあえず一旦屋敷に帰りましょうか」
「かしこまりました、またのご利用お待ちしております」
ギルドでの用事が終わったので屋敷に戻る。
「……それでどうしたらいいのかしら?」
テレジアには政治がわからなかった、飛び出す以前も箱入り娘で大事に育てられたためこれからの事が全くわかっていなかった。
「それにつきましてはお任せください、こんな事もあろうかと用意、もとい制度がございます」
「制度?」
「はい、この国では貴族がしっかりと義務を全うできるように様々な制度がございます、詳しくはまたお手数ですがギルドにてお願いいたします」
老人が用意していた資料を見せてくれた、ひたすら文字列が並んでいる書類が数枚あり、発行年数が全て違うので定期的取り寄せていたのだろう。
「それじゃあ明日あたりにまた行くわ、どうせ時間なんていくらでもあるだろうしね」
「じゃあ私達はこの辺で……」
「え、なんで……?」
話も順調に進んでいたのでユウキ達が帰ろうとすると捨てられた子犬ような顔をしてみて来た。
「いやぁ、順調に進んでるしもう大丈夫かなって、もう1人じゃないし」
「待ちなさい待って待ってください、お金なら何とかなったハズだから雇うわ!」
「それだったらしっかりとギルドをしっかりと通してもらおうかな、手続きに関してはある程度省略してもいいが……、私達を雇うなら結構高額だが大丈夫か?」
さすがにギルドマスターをしているレティがいるのでなあなあにするのは出来ないようだ。
「ちなみに、どれくらいできるの?」
「そうだな、大体………、1週間位かな、それ以上はこちらとしても予定があるからな」
「わ、わかったわそれまでお願い、します」
「では手続きにつきましては私しが進めておきます」
老人が書類を纏めつつ退出してすぐに戻ってくる。
「それからお嬢様、こうして一息つきましたので一度謁見に向かいませんとな」
老人がまた大切に手紙をテレジアに手渡す、手紙にはこの国の王族が使う印がされていた、テレジアが少し慌てつつも丁寧に手紙を読んでいく。
「明日は準備して王様の所にいくわよ」
テレジアが少し怯えているような顔をしながら言った。
「お、おう」
なんとか戻ってまいりました
ちょっとづつペースを取りもどしていきます




