意外な繋がり
「あっ、たぁあ!!」
姫さまの事になっているのでやる気を出して捜索を続けてついに目的の物を見つけたようだ、ミネルバだけでは捜索に時間がかかっただろうが、脳の処理速度を上げて捜索をさせた、そのおかげでものの数分で見つけてくれた。
「よし、いくぞ!」
見つけた物を持って小屋を飛び出して翼を広げる、ミネルバの意思では初めてのハズだがしっかりと飛べるようだ。
(まっすぐじゃん、とりあえず交代で」
(あ、ちょ…)
ミネルバの出した翼は鳥の羽で天使を想起させる物で移動に時間がかかるので交代して高速で移動できるよに修正する。
「貴女ねぇ、当たり前のようにやってるけど国境越えだったりいきなり私に会ったりしてるけど普通にアウトだからね」
「すいません……」
早々に姫様の元に行くといきなり説教された、内容もまともな物なのでしっかりと怒られた。
「で、何の用事?」
ユウキがいきなり来る時は何かしらがあるので楽しみで口角が上がっている。
「えっと以前自分と姫様が出会うきっかけの事件についてなんですけど……」
「へぇ、続けなさい」
姫様の周囲が一気に氷点下になる、普通の人ならすぐさま逃げ出したくなるような雰囲気になっている。
「先ほど西の国で同種のオークと思しき個体群と姫様に関する資料がありまして」
「貸しなさい」
姫様の迫力に押されて資料を出すとひったくり資料を熟読する。
「本物よね?」
「その可能性は高いかと思います」
「それで、急いで持ってきたのね」
「はい」
「それで、何が望みなの?」
さすがにいきなりやってくるだけあって何かあるだろうと察しているようだ。
「えっと、コレに追加でサインをお願いしたく……」
レティと自分の国の署名がある強制捜査権限の許可証を出す。
「へぇ、コレの意味わかってるの?」
「そりゃあ、ハイ……、ちょっとこっちの国でも問題がありまして……」
「ふーん、いいわ、あの国は気に入らないから協力してあげるわ、少し待ってなさい」
姫様が近くにいる人を走らせていろいろ書類を揃えさせる、姫様が急かせたため複数人が右往左往して書類を完成させる。
「ほら、こっちのギルドマスターのも入れておいたから存分に使いなさいな」
「ありがとうございます」
姫様から手渡しされた受け取ろうとすると離してくれない。
「姫様?」
「コレの重要性、分かってくるわよね?」
「は、ハイ、もちろん」
姫様の圧に負けないように返答する、もし人を辞めてなければ耐えられなかったかもしれない。
「そう、じゃあ頼むわね……ついでにあの国だったら潰してくれて構わないから」
「えぇ……」
仮にも王族がそんな事を言って良いのだろうか………。
「さ、いってらっしゃい」
そういって廊下に続く扉ではなく大きな窓を開けて空を指す、ユウキなら飛べるので問題ないが扱いが人のそれではない。
「いってきます」
外を示されたので翼を広げて外にでる、姫様以外の人たちが驚いていたが気にしない、急いで西の国に戻る、急いでいるので国境を無視して小屋に戻る。
小屋に到着した頃にはすでに日没になっていたので小屋で一泊することにした、寝ている時に誰か来ても入ってこれないように魔法でドアを変形させて固定しておく、構造的に隠しスペースや隠し扉は無さそうだ。
この小屋には他にも何かしらの情報がありそうだが今は必要ないだろうと判断して仮眠スペースで休む事にした。
更新ペースは徐々に戻していきます。




