教師の態度
なんとかマキナと別れてユウキは自分の教室に向かって行く、ユウキのクラスは成績が低い集団の集まりなので他より扱いが悪いのか少し距離がある。
「クラス同士で戦争とかしないかな、それだと成績の順番でクラスは決まらんか…」
3分ほど歩いただろうか、ようやくユウキのクラスのDクラスに到着した。
「そういえばなんで異世界なのにアルファベットとかがあるんだろう……」
そんな事を言っても誰かが答えくれる訳もなく教室の中に入っていく、クラスメートの男女比男8女2ほどでまだお互いが知り合いでないために全員席に着いてじっとしている。
(こういうのは大体窓側の一番後ろが空いてるんじゃないのかな、なんで最前列の真ん中しか空いてないかな、まぁ一番最後だから仕方ないのかな)
知り合いもいない空間でいつくるかわからない先生を待っているのはたとえ数秒でも苦痛である、それが今の状況でありかなり空気が重苦しい。
しばらくしてドアが開き先生と思われる男性が半歩入ってくる。
「ふむ、全員いるな…」
先生と思われる男性はプリントの束を風の魔法で全員の机にとばす。
「今日みたいにこんな時間に終わる事はまずないが、今日は先生に急用があるため今日は各自プリントをよく読み、今後用意するものをそろえてもらう。必要事項はすべて書いてある。明日の始業時間は9時からだ、みんな遅刻しないように、解散!」
やる気がない感じで説明した後すぐにどこかへ慌ただしく行ってしまった、残された生徒たちは呆気にとられたようで数秒間固まり、配られたプリントの束を見ていた、プリントの束には、これから学校で授業を受けるにあたっての注意事項や寮の場所、門限、これから用意しなければいけない物のリストなどなどがあり、これがあれば不自由は無い位に細かく厚く記されている。
ユウキは一通り斜め読みした後、一番に教室を出て寮へ向かって行った、地図を見ながら寮を目指すが…。
「遠い…」
ユウキにとって特に疲れるわけではないが翼を出して飛んで行く事とかができない煩わしさに耐えつつ地図をみながら徒歩で10分位歩いていった。
「うーん…初見だからわからんかった」
教室を出て既に30分ほどたったであろうか、ようやく地図にある寮の前についた。
「あれだな、コレジャナイ感がすごくあるな」
目の前にあるのはマンションという言葉が何よりも似合う10階建ての建物だ。
じっとしていても埒があかないのでとりあえず寮に入ってみる。
「うん、そうだね!」
入って第一声がこれである、寮の中に入ってみると魔法がある世界とは思えない作りでホテルの受付みたいなカウンターとコンビニみたいな売店がある。
「おかえりー…あら一年生ね、こんなに早くきたのはあなたが初めてよ」
「あ…どもです」
「私はこの学校の寮の管理人をやってるメイスンよ、よろしく」
左胸の所にある百均でうってそうな名札をもって自己紹介する。
担任は少しの楽をするために全力出すタイプの人です。




