思わぬ所からの依頼
「ひさしぶりだなアーノイドよ」
「お久しぶりですね先生」
ホームルームで担任と目が合うなり面倒な顔でユウキを見下ろす。
「さて今日は長期休み明けだったかな?」
「いやー昨日も授業があったんじゃないですかね」
「そうだな、いつもの平日だな、いつもは国やギルドやらから連絡が来て公欠扱いになるが昨日は何も聞いていないが、何をしていたんだ?」
「えーまぁサボりっすかねぇ」
転生したとしても学校が嫌な事には変わりなかった、というか学校の創設者が日本人のせいで日本の学校のシステムと同じような物が多くて前世を思い出してしまいなかなかやる気が出せなかった。
「正直なのは感心だな、まぁ君にとっては授業はつまらない物だろうな」
「まぁ正直……」
更に授業内容が小学校の3、4年生レベルなので真剣に受けようとしてもバカバカしくなってしまいやる気が無くなってしまう。
「そもそもそんな知識は誰に教わったんだ?」
「えっと田中先生?」
田中先生は前世での小学校の担任だった人だ、その人と小学校の6年間を共にしたため思い出して少し懐かしい気持ちになった。
「それは誰だ、まぁなんだいくら点数が高くても授業態度が最悪だから公欠が無かったら今頃監視処分だろうな」
「何スカそれ?」
「成績が悪かったり、素行不良だったりする生徒が対象だな、単純に自由が無くなって監視が付く」
それを聞いてユウキは心底嫌そうな顔をした。
「そういうことだ、もう少し真面目に授業をうけるんだな」
「はーい」
そんな感じで朝のホームルームが終わった。
「あーだる」
本日の授業は午前中だけだったので食堂でマキナと待ち合わせて昼食をとる。
「今日は午前中しかないのにお疲れだね」
「何か普通に授業を受けてるだけでしんどい、よく毎日できるよね」
「それが普通だと思うんだけどね……」
「マキナは凄いなぁ」
とりあえずは頭を撫でておく。
「随分この学校生活に不満があるようじゃないか?」
「依頼なら直接じゃなくてギルドを通してくださいね、校長先生」
食堂でグダグダしていると校長がやってきた、そういえばすっごく久しぶりに見た気がする。
「うーん、そういった依頼系は十分だから別に高ランクのアーノイドに依頼するまでもないかな、今回は学校からの指示かな」
「えー無報酬ぅ?」
「露骨に嫌な顔じゃなぁ、報酬か……じゃあ公欠権をやろう、好きな時に休める権利でどうじゃ?」
「教育者がそんな物を餌にして大丈夫なの?」
「お前は確かテストの点数だけは高かったからな、どうせ同郷だし」
「まぁそうか? で何するんですか?」
超久しぶりの登場の校長先生




