簡単な採取依頼
ユウキにとって久しぶりの学校生活を過ごした、特に何かあった訳でもなく依頼などをせずに学業に専念した、といっても内容は前世の記憶や取り込んだ人達の知識があるので特に難しいといった物でも無いため適当に聞いていたりゴーレムの運用や未来に起こる隕石が落ちてくる事の対策などを考えていた。
「それで、そのエクサバンドストーンって言うのはどこに行けばとれるんですか?」
特に対策とかは浮かばないまま週末が終わり、肉屋のエルフの所に向かう。
「確かねぇ、この国で一番高い山のどこかだった気がするの」
「それって情報が少なすぎるんですけど……」
「あ、一応ねエクサバンドストーンについてなんだけどね、歯車の塊みたい見た目をしているから簡単に見分けはできると思うの」
「確かにその特徴になかなか無いから見つけたらわかりますけど……」
「じゃ、お願いね」
「わかりました……」
ざっくりとした情報だがとりあえずは情報を得たので了承してからギルドに向かう、ついでに纏めてできそうな依頼を受けてからそのまま山に向かう、普通であれば装備を整えてから行くのだが、ユウキ1人が日帰りで行くのであれば特に準備をする必要はない。
とりあえず討伐系の依頼を数個受けたのでそれらをメモしておく、エクサバンドストーンを探すついでなので緊急性の無い物を選んだので受付の人はちょっと受けが悪かった。
「それにしても海の次は山ですか……」
できることなら遊びで行きたかったが、それなら準備が必要になってしまい面倒になってしまうのでユウキから計画する事はなかなか無い、そんな訳で観光地といえども行くときはほぼ確実に依頼で行く時だけだ。
この国にある最高峰の山は高さ3200メートル程で前世の日本にあった山と比べると大した事はない、しかし観光用に整備された道があるわけではないので獣道だったり誰かの痕跡を頼りに上っていくしかないので難易度でいえばこちらの方が上だろう。
もっともユウキはフィアの翼を出して飛べるのでそこまで問題にはならない。
「えーっと、コイツ等と……コイツかな?」
依頼に出されるだけの魔物なだけあって目立つので簡単に仕留めておやつ代わりにする、目的の石はなんとなく高い所にありそうなので頂上から探索していく。
「……コレか?」
とりあえずソレっぽい塊は見つけたのでいくつか集めて帰還する、深海に行った時よりもあっさりと見つかったので拍子抜けしたが、それはユウキが空を飛べて大体の環境に適応できるからであり、通常なら1週間以上はかかったであろう内容ではある。
「ありましたよー」
「あら、思ったよりも早いわね」
「私もこんなに早いとは思ってなかったです」
「それでエクサバンドストーンはどれくらい採ってきたの?」
鞄から取り出して渡す、かなりの重さになっているがユウキもエルフの人も軽々と持ち上げる。
「……うん、コレだけあれば十分よ、むしろ余るくらいね、ちょっといる?」
「いえ、使い道がわからないのでいいです」
「そう、とにかくありがとう、コレで目的の物が作れるわぁ」
富士山は3700メートルくらいだったのでやや低めの山になります。
それでもなめてかかると簡単に命を落とすことになるので登山をする時はしっかりと準備をしましょう。




