次の欲しい物
「それじゃあ次の依頼なんだけど」
「次っすか」
「ええ、なるべく早い方がいいでしょう?」
「まぁそうですね」
「それじゃあねぇ、うーんあユウキちゃんがこの前に行った宿で機械人形を持って帰ってきたじゃない、そこの機械人形は……、流石に贅沢だから装甲材をもらってきてほしいな、あの合金はちょっと必要になったの」
「なんでそんな物が?」
「売っている商品を私が直接狩りに行っている事は知っているわね?」
「まぁ、あんないい肉を安価で売ってるから直接入手してそうではあるなぁ、とは」
「でしょ、それでそろそろ新しい装甲が欲しくなったの、だからお願いね」
「はーい、行ってきます」
「はい、いってらっしゃい」
「といったものの……、あそこってどうやって泊まったりするんだ?」
以前に行った時はミルシアが全部やっていたのでユウキは何もしていない、なので改めて調べなおす必要があるが、とりあえずはミルシアに相談してからにする。
「ミルシア~、またあのゴーレムの宿に行きませんかぁ」
「行きましょう!」
即答だった、少しは困ったり考えたりするかと思っていたが即賛成してくれた。
「というかアレってどうやって泊まったりするのさ」
「アレは前回泊まった時に軽く説明しましたが我々のお金は一切使えませんの、ですので基本的には資材だったり後は単純に食料なんかでも支払いはできますわ」
「確かすぐに価値がなくなるって言ってたよね」
「ええ、あの辺はあまり物価の変動は無かったハズですからかなり長い時を過ごしていたのでしょう、それこそ存在が疑われている過去の発達した文明の跡地の証拠の一つでしょうね」
「だなぁ、じゃあ使えなくなったお金とか譲ってくれたりするのかな?」
「その辺は既に建材やらに消費されてもう無いらしいですわ、私にあの宿を教えてくれた変人は既に試したみたいですが」
「あぁね、じゃあ建材とかだったらどれくらいの量がいるのさ、流石に次もミルシアに全部出してもらう訳にもいかないし」
「あら、別にかまいませんわよ、確かに持っていく量自体は多いですが金額自体はそこまで高くありませんの、たぶん貴女を指定して難しい依頼をした方が高いですわよ、そういう意味では貴女は随分稼いでいるのでは?」
「残念ながら半分以上中抜きだよ」
「それは抗議するべき案件では?」
「ちゃんと恩恵があるからいいんだよ、後そこは同意の下でやっているからね」
ユウキがギルドの中でかなり自由にしているのもギルド内での貢献が大きいのもある。
「それならいいのですが……、それでいつ行きますの?」
「できれば早めが良いかなぁって」
「では明日行きましょうか!」
「……マジ?」
好きな物ほどフットワークが軽くなるっていうね




