そんなにするの
「さて行きましょう」
「おー……」
ユウキは1日や2日の徹夜程度であれば何も人では無いため問題なく行動できるが部下達はそうはいかない、3人の獣人達は全速力で運動した後に徹夜したのだ、もはや生気が感じられない程になっている、ついでにユーフェミアも徹夜に慣れていないのかすでに眠っていた。
「君たちは到着まで寝てていいから」
「助かります」
夜更かしはパフォーマンスを大きく落とすのであまりさせたくない、とにかく車両に乗せて到着まで眠ってもらうことにする、即席だが車両に仮眠できるように設備を整えた、多少不便だがこれでぐっすり寝てくれるだろう。
「ねぇコレって私達がやらないとダメなの?」
「そうね、今回は完全にゴーレム部隊が活躍できる事を知らしめる必要があります」
「でもこんな使いかたしてたら私以外一瞬で使い物にならなくなるよ」
「でもそれさえ乗り切ってしまえばゴーレムは特殊ではなく通常兵器として認められますわ、そうすれば人が補充されて「それで世界と戦争でもしたいの?」それは……」
「それに今の技術だとゴーレムは1回の戦闘で3日の整備の時間が欲しいけど、連続して使うならその中身ごと使い物にならなくなるよ」
「私は別に、そんな……」
「じゃあ特殊部隊でも軍で正式にあるんだからいいじゃない」
「………わかりましたわ」
「というかこの部隊を規模を大きくしたら維持費が莫大になって10年でそっちの家の資産無くなるんじゃない?」
「………………え、そんなにしますの?!」
納得がいかない様子だったが金額の話をすると理解してくれたようだ、そもそもゴーレムは特殊な素材のみで構成されているのでそれを量産するとなると多少は安く済ませるだろうがそれでも国の予算を大きく使ってしまうだろう。
「ちなみにゴーレムの運用が自腹だったら私は絶対に運用しないよ」
「わかりました、では規模としては後数人補充する程度に留めましょう、それから定期的に技術開発に専念して有事にしておきましょう、それから収支もしっかりと把握しておきましょう」
「そうだね、責任者なんだからちゃんと管理しないとね」
「そうですわね、しっかりとゴーレムが運営できるようにしますわ」
「そうだね」
(………本当に子供か?)
この会話を聞いていた大人達はこの2人が子供には見えなかったようだ。
後日、ユウキ専用のゴーレムを正式な金額を見たミルシアが初めてお金について意識したそうだ。
ゴーレム1体は現代の高級な兵器(戦闘機とか戦車とか)くらいのイメージ




