目的への移動
切りつけられた男は腕を抑えながら後退する、かなり手加減したつもりだったが、それでも向こうにとっては大きなダメージになったようだ。
「そっちが大人数で来るならこっちは本気だすよ」
左手にも刃物を生成して二刀流の形をとる、ユウキが丸腰だっと時は余裕の表情で見ていたが刃物を取り出した瞬間に恐れの感情が混じってくる、しかし数の有利は変わらないので相変わらず油断している様子ではある。
「来ないのかな」
ユウキが刃物を持った時点で誰も襲ってくる事がなくなった、1人で来れば確実に切られる事が分かっているので向かってくる様子はないが引いてくれるようすもない。
このまま睨み合いが続いても時間の無駄なので戦闘から離脱に思考を切り替える。
「……これいつまで続くんですか?」
「お前が降参してくれれば終わるんだがなぁ」
「そんな気はないね」
すぐに反転して走り出す、いきなりの行動でユウキの後ろに立っていた人たちは向かってくる事無く避けてくれたので減速する事なく直進できた、後方を確認したが追ってくる人はいなかった。
「ここじゃないのかなぁ」
日本には都会と呼べるような都市が複数あるので対象の人物がこの都市にいないかもしれない、日本を旅行ついでにいろいろ行ってみる事にした。
「まずは……」
もう一度ネカフェに向かって経路を調べる、それから財布の残金を確認する。
「世知辛い」
高校生が貯めていた分では一つの都市を移動するだけでせいいっぱいだった、飛んでいけば問題ないだろうがそんな事をすれば一発で見つかってしまう、それに時間をかければ他の事にお金を使ってしまいかえってお金がかかってしまう。
一度移動してしまえば他の場所に移動することができそうにない、治安が悪くても安い方法を探したが使えそうなものは見つからなかった。
「あーどうしよ」
時間制限は聞いていないのでまだまだ大丈夫だろうと思うがお金が少なくなってきている。
少しヤケ気味に掲示板に愚痴っていると欲しがっていた情報の書き込みがあった、もちろん嘘かもしれないが何となく信憑性がある気がして詳しく聞いてみると、都市が違ったようで明日にでも出発するつもりだ、そうなってしまえば後はこのネカフェで見れるマンガを消費していった。
翌日は早めに動き出して移動を始めた、新幹線を利用したので少しテンションが上がってしまった、そういえば前世で小さい頃は電車が好きだったっけか……、変な事を思い出したせいで日本全国を回ってみたくなってしまった。
「いや、金ないし」
ココではなかったようです。




