ゴーレム開発記5
「これ以上固い物は作れてもさすがに量産はできませんよ……」
「そうですわね、ユウキ何とかなりませんの?」
「そうだね、じゃあ装甲に魔法陣でも仕込んでみる?」
前世でロボット作品とか見ていたおかげで何とか提案できたものの迷ったらとりあえずユウキに振るのを止めてほしい。
「その手がありましたわね、さっそくあの鉄板にやってみましょう、というか強度を上げる魔法陣ってありますの?」
「魔法陣ってアレ用途を書いてるだけだからね」
この世界での魔法陣は言ってしまえばプログラミング言語に近い、これはゴーレムの核を解析していた時に良く分かったことなのだが、原理事態はかなり単純な物である。、
「そうですの?」
「そうだよ、やってみるね」
ミルシアが指定した鉄板に魔法陣を書き込む、インクは事務所にあったのでそれを使用して書いていく。
「ええぇっと、こんな感じかな?」
鉄板に書き込むのは初めてなのでコツが掴めず苦戦してしまい、時間がかかってしまった。
「できた、量産する時は型でも作って凹ませた物を重ねればいいんじゃないかな?」
「量産の時まで考えられるなんてさすがですわね、それでは早速攻撃して耐久を見てみましょう」
「それじゃあ誰か鉄板持って魔力供給しててくれないかな?」
「はい?」
「いやだって、書いただけじゃ意味ないからね外部から魔力を供給しないと意味ないよ」
「そうですの、では貴女供給していないさい」
「私ですか?!」
「私しが持つ訳ないでしょ」
「デスヨネー、どう持っていたらいいでしょう」
「えっと大体この辺持って魔力流しててもらえれば」
「了解です……」
職員に鉄板を持ってもらい先ほど同じように攻撃をくりだす、すると魔法陣が一瞬光ったようで魔法陣が機能しているようだ、鉄板はしっかりと形を維持しているが鉄板を持っていた職員が倒れてしまった。
「これは確かに量産は出来そうですけど魔力の消費が大きいですわね……」
「確かに効果があるけど燃費は今後の課題だね、あのー大丈夫ですか?」
「……私は貝になりたい」
倒れた姿勢のまま体を丸めて動かなくなった。
「どうした?」
「保持している魔力がほとんどなくなった時の症状ですわね、これはかなり大がかりな魔力を貯める物が必要になりますわね」
「そうなると充電式魔石かな」
「あの街灯とか照明に使っているアレですか?」
「それを使ってみるしかないようね」
この世界にもいわゆる家電製品に該当するものはある、それらの製品すべてに魔力を貯める事ができる魔石を入れるスペースがある、大型の電池で動いていると思えば分かりやすいか……。
「私の屋敷のメインで使用しているしている物の予備を持ってきましたわ」
ミルシアが屋敷の従者を総動員して直径1メートル程の魔石を持ってきた。
「それを搭載するのならなおさら最大サイズである必要がありますね」




