ゴーレム開発記4
「うーん、人が中に入るからココに入る限界まで大きくするしかないかもね」
「ですがそうすると輸送や整備の問題が出てくるのではないのでしょうか」
「確かにそうなりますわね……」
「それに関しては対策があるよ、腕とか足とか胴体とかをバラバラで作って換装できるようにすれば大きさと整備の問題はなんとかなると思う」
「さすがユウキ、部品毎で良いのでしたら全体ではなくそれぞれで考えていけばいいのでしょう、早速みなで考えますわよ」
また事務室に戻ってそれぞれのアイデアを思い思いに書き起こしていく、できたデザインを外にある土で形作っていく、こんな時に魔法があって助かった、魔法のおかげで手作業でやるよりかわ楽に造形できる。
人数が少ないのもあってすぐに提案されたデザインはすぐに立体化された、そもそも手のひらサイズでの立体化だったので短時間で完成した。
「見えない所はそれっぽくつくったけどどうかな?」
「完璧ですわ、こうして作ってみるとやはりいいものですわね」
「デザインが大丈夫ならとりあえずこれで実際の大きさにしてみるね」
再び魔法で実際に運用されるであろう大きさに作りあげる、土で作っているので見た目だけである。
「これは確かに相手に対して威圧できますわね……」
作り上げた土の塊を見上げると確かにカッコよく見える、これが動き出したら確かに世界が変わりそうではある、剣と魔法のファンタジーからロボ物のファンタジーに変更するくらいにはなりそうではある。
「問題は、使えるかどうか」
「最初は装甲ですわね、少なくとも私程度の攻撃を受けても傷一つつかないのは前提としまして、ユウキの普通の攻撃を耐えるくらいは欲しいですわね」
「それってどれくらいだろう?」
「ユウキ、どれくらいの威力が出ますの?」
「いやぁ、計った事ないからわかんないや、そもそも攻撃ってどの攻撃になるかな?」
「そう……ですわね、とりあえず魔力撃とかで、あの板に攻撃してくださる?」
そういって倉庫にある板を指さす。
「ロゼッタさま、アレは以前にゴーレムの装甲用に買ったやたら固くて高い鉄板じゃないですか」
職員は慌てて止めに入る。
「いいのよ、ユウキの攻撃程度で破損するのなら不採用なまでよ!」
「そんなぁ、アレ以上の合金はもうなかなか手に入りませんって……」
「構わないわ、ユウキやってしまいない」
「了解」
慌てている職員を無視してミルシアが指定した板めがけて攻撃を放つ、板に命中すると大きく凹み、中心部は穴が開いている。
「不採用ですわね」
「でもこれ以上固い物になると数自体が少なくなってお金を積んでも入手できない場合が多いですよ!」
この世界ではおおよそ7メートルくらいに決定しました。




