ゴーレム開発記2
「ほえーなかなか圧巻だね」
「でしょう、かなり前にユウキから見せてもらった物を自分なりに形にしてみた感じですわ、もっともゴーレムの核も無ければ動くための機構なんてありませんが……」
「またなんで?」
「単純に予算不足で物資が少ないせいで核が用意できませんの、アレはそもそも量産できる物ではありませんし、ユウキが使っている単純な機能のみ特化した物でしたら時間をかければできますが、遺跡から発掘したタイプやミザリーちゃんみたいな高度な機能をもったゴーレムは製造に大きな設備と時間と素材が必要なのですが、そういったモノは金に物を言わせてもなんともならないのです」
「それはまた難儀な……」
「ですのでゴーレムが戦闘などで優位に立てる事を上に証明しなければなりませんの」
「なるほどなぁ……」
「それを今回ユウキに手伝ってほしいのです」
「ほう、それで何をすれば良いのかな?」
「実は何も考えが浮かばなくて……、今は戦時中ではありませんし、何か大きな物を建築中でもありませんし、今動かす場面が浮かびませんの……」
「うーんじゃあ演劇とかでもするかね」
「それはいいですわ、以前に貴女から教えていただいた話をいたしましょう」
「そう、なるのかなぁ」
この世界ではユウキの記憶の中にしかないのでオリジナルだと言い張れる事ができるだろう。
「でもいくら話が良くても、国の金使って演劇をしてもゴーレムの有用性にならなくない?」
「確かにそれもありますわね……」
「単純に強いの作って披露するしかないのでは、とりあえず数じゃなくて1体の質で勝負してから、それにかかる費用とかもろもろ準備してやるしかないんじゃないかな?」
「……そうなりますわね」
結局無難な結論になり気を落とす、それでもすぐに気を持ち直して気合いを入れる。
「こうなれば1体に全力を注ぎますわよ、ユウキ協力なさい」
「もとからそのつもり」
「よろしい!」
「それではまず現在のゴーレムの運用からおさらいいたしましょう」
この世界ではゴーレムの運用は主に動く壁や移動式の砲台の側面が強い、メインで戦っているは人であり、あまり運用されている例は少ない、この国でもゴーレムの運用は対拠点破壊のみでその他の運用はまずない、そもそもメインでゴーレムを運用している話を聞いた事がない。
またゴーレムが敵対した場合は機動力がないのでまわりこんで操っている人を攻撃したり、逆に閉じ込めりして対処方法があるのであまり使われていない。
ユウキのように戦闘中に周囲に浮かべて魔弾を撃つという運用は普通はできないので論外である。
「どうしたものか……」
「ですわね……」
ミルシアにとっては戦争などは他人事だったり物語の出来事でしか認識していないのでゴーレムが活躍するのならなんでもいいと思っています。




