ゴーレム開発記1
「ユウキ、今月の内丸1日どこか時間ありませんか?」
課されていた課題を適当にこなしているとミルシアが仕事モードで話かけてきた。
「そうしたの、えらく真面目だけど?」
「最近私は国の兵器開発に従事しているのは話ましたっけ?」
「ふあ、え、職についてたの?」
「ええ、親の権力を全力で使って作ったゴーレムをメインにした国の戦術開発部門ですわ、もっともそこにいるのは私を含めて4人だけですが……」
「そうなんだ……」
さすがに今回ばかりはユウキも羨ましいと思ってしまった、
「そうですの、そこでちょっと相談がありますの」
「ふむ、私で良ければ次の休日でも開けるよ」
「本当ですか、助かりますわ、それでは後日迎えにあがりますわ」
そもそも末端の放置子に近いがそれでも一応貴族なのである、断れる訳がない。
後日。
「ユウキさん迎えにあがりましたわ」
休日の昼過ぎにこの国でよく出回っているタイプの車両に乗ってやってきた。
「もしかしてソレって私物?」
「中古になりまずが、思い切って奮発しましたの、見た目は問題があるらしいのでそのままですが、中は私の趣味を全開にさせていますわ」
「ほう……、中を見せてもらっても?」
「ええ、存分に見てくださいまし」
ミルシアが胸を張って自慢しているので早速中を見せてもらう。
「……あ、ココか!」
「ええ、そこです」
人が入るスペースには特に普通で変わった所はないがミルシアが自慢げにしているので座席周りではなく動力部分のようだ、ユウキは汚れる事にあまり抵抗は無いので車体の下をのぞきこむとごちゃごちゃと機構が埋め尽くされていた。
「かなり弄ってるね」
ユウキはそういった事にあまり知識が無いのだがとりあえず弄っている感じはしたのでほめてみるとミルシアは満足したようだ。
「それでは工房に案内しますわ」
ミルシアの付き人が車両を操縦して工房へ向かう。
「こちらが工房になりますわ」
「ココが?」
「そうですわ」
ミルシアに案内されて来た場所はミルシアの実家の敷地の中にあった。
「国の機関じゃなかったっけ?」
「そうですわよ、単純に新規に作る場所がなかったので私の家の敷地に作っただけですわ、ちゃんと監視はありますから敵はしっかり排除していますわ」
「さいですか……」
「ええ、では工房の中に入って下さいまし」
「おじゃましまーす」
ミルシアの敷地に入った瞬間からこちらを見るような視線を感じる、どうやら監視はしっかりしているようだ。
工房は体育館のような建物で中には複数のゴーレムが鎮座している。
この世界ではどこまで開発が進んでもゴーレムが戦闘のメインになる事はありません。
でもガン○ムには乗りたい




