交通手段は……
「いやな夢を見た、いやワイバーンは無理でしょ……」
なぜが自分が動画投稿者をしている夢をみた、この世界には動画投稿するシステムが無いのであんな事をする意味がない。
「はぁ、里帰りするか」
姫様の指示があるので迂闊に引き伸ばしなんてできない、なので早めに出発することにした。
「使えるのか、コレ?」
姫様にもらった書類を眺める、書面にはしっかりと姫様の署名と証明印が押されている、向こうの国でならとてつもない効力を発揮するだろうが、この国ではどれくらいの力を発揮するのだろうか……。
「レティさんコレ使える?」
「………」
レティに書類を見せるとしばらく固まっていた。
「おーい?」
「……お、お前コレ、どこで手に入れたんだ?」
「どこでって本人から雑に渡されたけど?」
「お前、コレはあまり使わない方がいいぞ……」
「えなんで?」
「コレは後ろに王族がついているからお前に喧嘩を売るのは王族に喧嘩を売ると同意だという証明だよ、というか雑に扱うなよ」
「え、そんなに強いの、ていうかアレがバックにいるのか」
「そんな嫌そうな顔をするなよ、お前のソレって欲しくてどれだけの人が努力している事か、というか一応この国にも王族はいるんがだなぁ……」
「そういえばだね、そっちはつながりとか一切ないんよね」
「めずらしすぎるだろ、本当に……」
「ですなぁ、ところで姫様から依頼来てるハズだけどある?」
「……ちょっと待ってろ探してくる」
レティの顔が真剣になり奥に依頼書を探しにいった、あんなに真剣な表情をしているのは久しぶりな気がする。
「見つけてきたぞ」
やりきった顔でレティが出てきた。
「お前が言ってなければ多分3日ほど後回しになっていたよ、はいコレ」
レティから依頼書を受け取る、内容を確認すると姫様から言われたとおりだった、期限も無いので後回しにしても問題ないだろうが姫様からの依頼なので素早く済ませたい。
「とりあえずまぁ、行ってきます」
「あぁ、行って来いだがその前にそれのコピーをとらせてくれ、学校には私から言っておくよ」
「それは助かります、それじゃあ行ってきます」
「それでどうやって行くんだ?」
「どうやってって、そりゃあ定期便で行くけど」
「この前の戦争で暫く運休停止してるぞ」
「マジで?!」
「ついでにあの国に行く人はいないだろうし商人についていくのもできないぞ」
「じゃあ護衛系の依頼は……」
「向こうに行く依頼は軒並み国から止められている、それこそ王族クラスじゃないと依頼はできない」
「おうふ、マジかでも行ってきます」
今日もレティの胃が荒れる




