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不思議な話、怪談未満

不思議な話、怪談未満 弐

作者: 柚屋本舗

妻が亡くなって、新盆を迎えた。


親族と墓に行き、花、線香、水をあげて戻ろうとすると息子がしゃがんでいる。


「なんでしゃがんでいるの?」と尋ねると、

「おかあさんをおんぶしてあげるの」と答える。


まぁ、だれかの話でも聞いていたのだろうと皆で話したのだが、結局車にのるまで腰を曲げて何かを乗せたような姿勢で歩いていた。


家に戻り、仏壇の脇に盆棚を設け、息子と二階の和室で寝ていると、階段の軋み音が聞こえた。


当時は猫がいたので猫かなと思たったが、段々軋み音が近づいている気がする。


猫が来たのかなと思ってふと脇をみると息子の布団の上で猫が丸くなっていた。


更に軋み音が近づいてきた。そうして和室の前の廊下で音が止まった。


怖くなかった。気づくと声を出していた。


「お帰り」


軋み音は廊下を通過して洋室に抜け、聞こえなくなった。


できるものなら幽霊でも会いたいと思いつつ、十数年が過ぎている。

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