雨降れ降るな
ちょいと指を振れば雨が降り
相合傘がよく似合う景色になった。
色恋沙汰のない僕は一人で傘をさして
とぼとぼ帰る。
すると女の人がこっちを見ている。
あれっ?ついにモテ期か?
女の人が近づいて来る。
おいおいきちゃったなこれは。
一緒にこの傘で雨をしのぎながら帰りますか。
「友達になってくれませんか」
まさかの展開に一瞬雨が止んだ。
「えっ?」
「友達になってくれませんか」
まずいな。
「あのーどういうことでしょうか?」
「友達になってくれませんか」
遠回しに無理だと伝える。
「友達になってくれませんか」
無理だと伝える。
「友達になってくれませんか」
あっ駄目だこりゃ。どうしようもないわ。
なにを言えばいいんだろう?
てか、瞬きしてなくね?
僕は黙り込んでしまう。
すると決定打が。
「それ以上でも大丈夫です」
台風直撃したんか?雨すごいぞ