地域のしょむ系候補
◎地域のしょむ系候補
本部を東京等の都市部以外に構え、主に地域で活動する政党もある。
○市民新党にいがた、「緑・にいがた」
1994年、「市民新党にいがた」として結党。「草の根民主主義」、環境保護、反原発、平和憲法擁護などを訴え、新潟市に市議を輩出。所属の新潟市議は議会でもスーツではなくジーンズやスニーカーを着用し話題となった。
2002年「緑・にいがた」に改称、環境政党設立を目指す組織「みどりのテーブル」との連携をいっそう強調するようになる。2008年、「みどりのテーブル」と「虹と緑の500人リスト」を中心に結成された環境政党「みどりの未来」(2012年に緑の党グリーンズジャパンに改名)とも協力している。
○琉球独立党、かりゆしクラブ
崎間敏勝や野底武彦(野底土南)らにより「琉球独立党」として結党。「左翼とは一線を画する琉球独立運動」を掲げる。1978年以来活動が停止していたが、2005年に屋良朝助(衣料品店経営、千葉県在住)らにより活動再開。ホームページも開設される。
2007年には党職員への賃金未払いや解雇をめぐり、労基法違反と不当労働行為でフリーター全般労働組合により労働委員会に申し立てされている。
2008年3月、「かりゆしクラブ」に党名変更。党職員解雇などにより悪化したイメージを払拭する目的もあるのではないかと言われている。「かりゆし」とはウチナーグチ(沖縄方言)で「めでたい」などの意味。2009年那覇市議選にも候補者を立てている。
○伊藤裕希
ミニコミ紙「北斗新報」を発行するジャーナリストで、1996年青森県三沢市議選に出馬、当選。「取材・執筆にネクタイは邪魔」とノーネクタイの服装を常としており、議会にもノータイで出席しようとしたが、他の議員よりバッシングを受け、議会出席を拒否される。次は他の議員の指示通りループタイ着用で出席しようとするが、やはり他の議員の妨害により出席を拒否された。伊藤の議会出席禁止は、実は服装ではなく与党に批判的な「北斗新報」の報道姿勢に対する嫌がらせではないかとの論もあり、論争が起き、マスコミでも注目された。
2000年の市議選には出馬せず、1期で引退。その後、休止状態にあった北斗新報の発行を再開している。
ここに挙げた以外にも、「左右の全体主義を排す」と中道主義を掲げつつも革新的政策で沖縄革新(反自民)共闘の要となっている「沖縄社会大衆党」や、民主党と協力関係にある「生活者ネットワーク」(「生活クラブ生協」「グリーンコープ」など、日本生協連非加盟の生活協同組合が母体)などは、国政にも進出しており有名。「自治・連帯・エコロジーをめざす政治グループ・蒼生」(旧「共産主義労働者党」の中間派「プロレタリア革命派」)も深く関わる「虹と緑の500人リスト」は、環境保護等を訴える「市民派」無所属地方議員の連絡組織となっていた(現在は「みどりのテーブル」と合併し「みどりの未来」)。「アイヌ青年参政権協議会」の成田得平は、アイヌ民族として初めて選挙で国内の民族問題を訴えた。
さらに、生活者ネットの右傾化を批判して分裂した「自治市民’93」(東京都杉並区)、税金の歳出削減を活動目的とする「行革110番」(東京都世田谷区・練馬区など)、社会市民連合(社会民主連合の前身)出身の家田徹らによる「みんなの市政をつくる会」(石川県)、淡路島周辺の自治体の無投票阻止に努める影山次郎の「郷土美化」(兵庫県)、「小泉構造意改革」を全面的に支持する新自由主義者、北岡隆浩による「高槻ご意見番」(大阪府高槻市、旧「小泉の会」「族議員をぶっ倒して構造改革を進める党」)、部落解放同盟に反対する高校生サークルを母体とし、「ベンチャー政党」を名乗る「日本公進党」(岡山県岡山市、大阪府岸和田市、山口県周南市)、そして「新党きずな」(富山県高岡市、元自民系)、「ありが党」(大阪府大阪市)、「社会党」(大阪府阿南町、旧日本社会党や新社会党、社会党上田派との関連は不明)、「燃える市民党」(島根県浜田市、2007年市議選で次点)、「たんぽぽ党」(岡山県和気町、現職議員あり)、「新党地球の福祉」(山口県山口市、宇部市)、「世直し連合」(鹿児島県宇検村)など、個性的な党名・主張の政党が存在。無所属でも、高槻市を中心に人権や障害者福祉について訴える高谷仁(季刊誌「人権通信」編集者)などが活発に活動している。