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第二章 プロローグ
第二章:ダイヤモンドクロス~光るたった一つの原石~
ただひたすらに、目標の人がいる、高みを目指して。
タッタッタッという軽快な走る音ではない音を響かせながら、少女は目的地に向かって走る。
「こらーっ! 廊下を走るんじゃなーい!」
「すみませーん!」
途中、すれ違う教師たちに注意されても、謝るだけでそのスピードは減速されることなく、目的地へと進められていく。
周囲の光景は変わりつつあり、色とりどりの花々が咲く庭園や温室へと変わっていく。
「あれ、サラじゃないか。どうした?」
「ごめん。話してる時間無いから、また今度ね」
同期というべきか同僚というべきかの少年に声を掛けられるも、サラと呼ばれたポニーテールの少女は彼にも軽く謝罪して、走り去る。
そして、ある程度進み、足を止める。
「ロードォォォォ!!」
「何だ」
ロードと呼ばれた眼鏡を掛けている少年は、一瞬ぎょっとした後、どこか鬱陶しそうに振り返る。
そんな彼に、サラは半分涙目になりながら告げる。
「私たち、補習受けることになっちゃったぁ~っ!」




