プロローグ
時は「魔法騎士」と呼ばれる特別な騎士がいた時代。
魔法騎士を養成する学校として、『魔法騎士養成学校』という学校があった。
時代を遡れば、数百年前ぐらいだろうか。「魔法騎士」と呼ばれる特別な騎士たちが存在し始めた頃、騎士たちは自分たちと同じ人間にも関わらず、魔法が使えるということだけで忌々しく思い、化け物と言い嘲笑ったり、蔑んでいた。
それでも、一人の魔法騎士はどんな罵詈雑言にも耐え、長きにわたり魔法騎士への意識改革をし、仲間とともにこの学校ーー『魔法騎士養成学校』を創立した、とされている。
今では多くの少年少女が通う『魔法騎士養成学校』だが、長いこと歴史があるため、内部組織もいろいろと入り組んでいる。そのため、対立していた所が仲良くなっていたり、仲良かった所が対立することも何度かあった。
なお、現在の内部組織は数えきれないほど多く、細かく分類されているため、省略する。
さて、この物語は一人の少女の来訪により、各々の魔法騎士たちの物語は始まる。
後に伝説となる少女から、これからこの学校で過ごす少年少女たちが、その可能性を秘めた少年少女たちが、その名を国中に広めるきっかけになるとは、そんな未来など誰も予想もできないだろう。
恋に友情、出会いと別れ。旅に絆と裏切り……。
様々な想いが交錯する少年少女たちの学園物語。
次回、第一章開始。