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約束の羽  作者: あお〜い
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新しい物語

翼は、約束の数だけ重くなる

ユイの翼は、空を飛ぶためのものではなかった。

それは約束が生えた痕跡だった。

誰かと約束を交わすたび、

彼女の背には羽が一枚、静かに増える。


忘れられた約束。

守られなかった約束。

最初から叶うはずのなかった約束。


それらは羽となり、

飛べない翼として、彼女を地面につなぎとめた。



この街では、人は「約束」を軽く扱う。

明日会おう、また連絡する、ずっと一緒だ――

言葉は簡単で、忘れるのはもっと簡単だった。


だがユイだけは、

他人の約束を背負ってしまう体質だった。


約束された瞬間、

それが守られない未来が見える。


そして破られたとき、

羽が一枚、生える。



ある日、ユイは一人の少年と出会う。

彼は言った。


「君の翼、重そうだね」


その一言で、

ユイは初めて知る。


――この翼が、見える人間がいることを。


少年は続けた。


「それ、捨てる方法を探してるんだろ?」


風が吹いた。

翼は揺れたが、浮かなかった。


ユイは小さく笑って答える。


「ううん。

 捨てたら、誰が約束を覚えてるの?」



物語はここから、

**「約束を引き受ける少女」と

「約束を終わらせる少年」**の関係へ進んでいく。

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