宇宙開発
ひとり(ぼっち):「え、えっと…宇宙って……あの、行ける人って一握りの、選ばれし人間だけですよね……? 私とか、どうせ地球の重力からも逃げられないし……はは……」
千束:「お〜い後藤さん、そこまで絶望しなくていいってば! たしかに宇宙に行けるのは一部の人だけだけど、地球にいても宇宙を活用してるって知ってた?」
夏美:「たとえば〜、気象衛星! あれって宇宙で毎日、雲の写真撮って、天気予報に使ってるの。私、あれないと毎朝のコーデめっちゃ困る!」
圭介:「うん。宇宙って聞くとロマンチックに思えるけど、実際は“道具としての空間”だな。人工衛星、宇宙望遠鏡、ISS(国際宇宙ステーション)……全部“宇宙機”って呼ばれて、役割があって打ち上げられてる」
ひとり:「え……あの、宇宙に浮かんでる機械、全部『宇宙機』っていうんですか……? なんか、音楽機材みたい……違うか……」
千束:「まあ、似てるっちゃ似てる? でも違うかな。『宇宙機』ってのは“宇宙で何かする機械”の総称。ロケットは運ぶ役、人工衛星は観測したり通信したり、宇宙探査機は遠くの惑星まで行ってデータ集めたりするの」
圭介:「ISSなんかは、宇宙飛行士が乗ってて、地球を90分で一周してる。地上から400kmくらいのとこな。低軌道(LEO)って言われてて、気象観測や科学実験に使われてる」
夏美:「ちなみにね? 『つばめ』って人工衛星は、もっと低い高度を飛ぶ実験してたのよ〜。イオンエンジンっていう、ちょっとカッコいい名前の推進方式で、気流の邪魔も回避してた!」
ひとり:「イオンエンジン……! 厨二っぽい……いい響き……!」
千束:「あはは、後藤さん、ツボそこ? でもね、そういう“ちょっとすごそう”な技術が、ちゃんとした目的のために使われてるのが宇宙開発なんだよ。例えば、ハッブル宇宙望遠鏡は宇宙から宇宙を観測してて、星の写真もめちゃくちゃキレイ!」
圭介:「地上からの観測は、大気の揺らぎに邪魔される。でも宇宙に出ちゃえば、そういう“もや”がない。だからこそ、ハッブルは30年以上も現役で活躍できたわけさ」
夏美:「そうそう。しかも何回も修理されたのよ? スペースシャトルが出動してね。宇宙って、ロマンもだけど“手間と工夫”の塊なのよ」
ひとり:「う、うぅ……ロケットって、ただ夢に向かって飛んでるだけじゃないんですね……ちゃんと役割とか、装置の種類とか、深い……」
千束:「うん、“ただ行くだけ”じゃないってこと。目的があるからこそ“宇宙開発”って呼ばれるんだよ。後藤さんのギターも、ちゃんと“演奏”という目的あるでしょ?」
ひとり:「そ、そうですね……じゃあ、私も“宇宙機”みたいに、誰かの役に立てる存在に……な、なれたら……いいなぁ……(ぼそっ)」
夏美:「いいじゃんいいじゃん! 『後藤式宇宙ギター衛星』とか作っちゃえば? 毎日BGM配信!」
千束:「ナイス発想! スペースライブ、ありだね!」
圭介:「……ま、まずは地上で演奏がんばれ。な?