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火薬の芸術、そして液体の怪物

千束「さあさあ、今回のテーマはズバリ、“ロケットエンジンの中身、どうなってんの?”ってお話です!」


ひとり「えっ……爆発するやつ……ですよね……あの……火の玉みたいな……」


夏美「そうそう。でもその“火の玉”も、実は2種類あるのよ。“固体”でドカーンといくやつと、“液体”でじわじわ制御するやつ」


圭介「まず“固体ロケット”ってのは、もう“花火職人”の世界だ。中に詰めた火薬=推進剤に一発点火して、それで最後まで一気に燃えきる」


ひとり「あの……止まらないんですか……?」


圭介「止まらん。だから一度点火したら、もう制御できない。途中で止めたきゃ爆破するしかない」


千束「でもね、それが逆に“信頼性の塊”なの!構造が単純だからトラブルも少ないし、小型衛星打ち上げにはピッタリ!ロケット花火の延長戦だよ!」


夏美「しかも、火薬の“穴の形”を調整することで、“最初にドーン!”とか“あとからモリモリ!”とか、推力の出方も職人技で制御できる」


ひとり「えっ……星型の穴とか……まるで……お菓子作りみたいな……?」


千束「そうそう!あれもう“和菓子レベル”の繊細さ!星型、結晶型、犬の骨型まであるからね!」


圭介「ただし、その精密さに反して、“オンオフ不可”っていう大きな弱点がある。だから主力にはなりにくい」


夏美「で、主力なのが“液体ロケット”ね。これがまた、職人じゃなくて“工学の怪物”ってレベルで複雑!」


千束「見た目もゴツくて、燃料も酸化剤も“−200度で保存”とか、冷凍倉庫の悪夢!」


ひとり「し、しんどい……でも……カッコいいです……」


圭介「液体ロケットの一番のポイントは“オン・オフできる”ってこと。推力も調整できるし、緊急停止も可能。だから人を乗せる宇宙船には絶対に必要なんだ」


夏美「でも、液体を燃焼室に送りこむには“めちゃくちゃ強力なポンプ”がいるのよ。“ターボポンプ”って呼ばれてる」


千束「このポンプがもう、“開発地獄”。地上から電気引っ張れないから、燃焼したガスの熱とかで動かすの!そんなので正確に動けって……」


ひとり「えっ、命がけの自転車発電みたいな……?」


圭介「ある意味そうだな。しかも、このポンプが壊れたらエンジン終わり。逆に言えば、液体ロケットの難しさの9割はこのポンプ」


夏美「で、ファルコン9とかはそれを逆手に取って、“1個が壊れても他が動くように”って、小型エンジンを9個束ねてる。これが“Octaweb構造”ってやつ」


千束「ってことで!ロケットは“火薬のアート”な固体型と、“燃料の怪物”な液体型の2大勢力があるんだよー!どっちも超奥深い世界!」


ひとり「……ロケットって……すごく……不安定な希望……ですね……」


圭介「不安定だからこそ、飛ぶ価値がある

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