あれ、宇宙って“お金の話”だったの!?」――ちさとと行く、ロケットと人工衛星の世界
シーン0:教室の屋上、夜。
ちさと(双眼鏡を覗きながら):「……ねぇリョウ、あの瞬間にヒュッて光ったの、たぶん人工衛星。最近、1日に何百基も打ち上がってるんだって。」
リョウ:「SpaceXのスターリンクかもな。地球低軌道(LEO)に通信衛星をばら撒いて、ネットインフラ構築してる。」
ひとり(おそるおそる):「え…そんなにポンポン宇宙に物が飛んでってるんですか…?落ちてこないのかな……」
圭介(スマホでデータ確認しながら):「いまは1年で2,000基以上。ロケットの費用は、1/100以下に。昔は国家の威信、いまはコストと競争の民間ビジネスだよ。」
夏美:「私たちが見てるスマホの天気予報やGPS、テレビも、宇宙から届いてる情報なのよ。知らないだけで、“宇宙”ってもう生活の一部なの。
シーン1:「ロケットって、意外とリーズナブル?」
ひとり:「え、でもロケットって何百億円もかかるってイメージが…」
ちさと(満面の笑顔で):「うん、わかる~。“宇宙=高い”って思うよね。でもさ、ファルコン9、あれ“62億円”なんだって。しかも再利用できるから、使い回しOK!まるでコスパのいい傘みたいじゃない?」
リョウ:「国産のH2Aロケットは100億円前後。だから、民間が“同じ高さに飛べるのに半額”ってきたら、そりゃ注目される。」
圭介:「スペースXの価格表が公式サイトに載ってるのも異例だ。透明性とビジネスとしての参入障壁の低さを世界に示してる。」
ちさと(腕組みして):「ロケットに“値札”つけた会社が出てきたら、そりゃあ時代変わるよね~。あとさ、**女子高生が“いつか宇宙行くかも”って考える時代になってるって、わりと革命的だと思うよ?
シーン2:「宇宙は“観光”じゃなくて“インフラ”だった!」
ひとり:「でも…ロケットって宇宙飛行士の人しか乗らないんじゃ…」
夏美:「それは昔の話。いまの宇宙の主役は“無人衛星”。観測、通信、放送、気象、GPS…。私たちの暮らしの根っこに、全部宇宙があるの。」
リョウ:「たとえばこの図。地球観測衛星は高度600km。ISSは400km。でも通信衛星は36,000km上空から、ずっと君のスマホに信号送ってる。」
圭介:「それを地上に届けるために、衛星通信局、光通信網、海底ケーブルが連動してる。宇宙と地球は“ネットワーク”でがっちり結ばれてるんだ。」
ちさと(得意げに):「つまりね、**宇宙はもう“夢”じゃなくて“配線”なの!**未来って意外と、回線と電波でつながってたんだよね~
シーン3:キャラクター別モノローグ「宇宙をどう捉える?」
錦木千束:
「宇宙って聞くとさ、スゴイ未来の話に感じるけど……実は足元のWi-FiやYouTubeに直結してるのが今の現実。
“空の向こう”が、“リビングの隣”になったってことだよね。」
後藤ひとり:
「ロケットって、なんか“国家機密”って感じだったのに……いまは会社のウェブで価格表が見れるとか……時代こわ……(でもちょっとワクワク)」
山田リョウ:
「宇宙は、かつて“夢”だった。今は“競争市場”。その変化を見抜けるかどうかが、次の産業の鍵になる。」
須賀圭介:
「ロケットより重いのは、“そこに投じる意味”。かつての“威信”は、いま“継続可能な価値”に変わった。」
夏美:
「人工衛星は、人の笑顔も涙も見えない。でも、台風の予報や助けを呼ぶGPSで、静かに人を守ってる。
宇宙は、“遠くて近い”優しさかもしれないね