表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
リバース・ワールズ・アカデミー 記憶喪失の俺は反転世界の学園で頂点に立つ  作者: カギナナ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

6/9

禁忌体

俺は魔力測定場の扉を開ける。そこには、1人の教師らしき男性と…校舎や他の教室からは考えられないほど無機質で白い空間が広がっていた。

「な、なんだここは?」

 そして、俺はその教師らしき男を一瞥する。すると、その男はよく見るとまるで生気を感じない目をしていた。その直後こちらに歩み寄り俺の疑問に答えるかのように言葉を紡いだ。

「どうも刹那くん。私はこの部屋を作り、管理を任されれいるオリヴァだ。ここは魔力測定と同時に強力な魔法使いの実験にも使われれいるからね、他の場所とは雰囲気もだいぶ違うだろうね」

 そのようなことを聞きながら辺りを見回すと、中央にはステージのようなものがあり、その上に大きな水晶玉が置かれていた。俺はそれについて尋ねる。

「なあ、あのでっかい水晶ってのが」

 その言葉に頷いてオリヴァ先生は言う。

「ああそうだ。あれが魔力測定用の水晶だ。この部屋のものはすべて私の魔法によって使用が可能になっている。あの水晶も同様だ。故に変なことはあまりしないでおくれよ、私も新しい生徒を失いたくはない」

(え何この人、急に怖いこと言ってくるじゃんどういう意味だよ)

 冗談なのかわからなくて一瞬怖くなってしまい一歩引いた俺を見ながら生気の無い目で笑ってくるしさらに恐怖しか無い。

 そんなやり取りをしていると隣でムスッとほおを膨らませたリンが俺たちに声を掛ける。

「ほら二人とも早く始めちゃいなさいよ」

「そうだったね。申し訳ないが少し準備が必要なのでね。二人とも少し待っていてくれたまえ」

 そう言ってオリヴァ先生は水晶の下に歩いていった。それを確認したあと、俺はリンに尋ねた。

「なぁ、魔力とか適性って無いことってあるのか?」

 俺の問いにリンは困りながらも答える。

「う~ん、なんていえばいいかしら。魔法を使えない人はこの世界にはたくさんいるわ。けど、その人たちも実際は微量ながら魔力と適性は持っているのよね。だから、どちらかが無いってことは無いはずよ」

 そんな話をしていると、オリヴァ先生の準備が終わったらしく、こちらに声をかけた。

「調整が済んだよ。さぁ刹那くん、こっちに来てくれ」

「あぁ分かった」

 そうして俺はその水晶の前に立つ。それと共にオリヴァ先生は俺の反対側に立って水晶に手をかざした。

「君もこの水晶に手をかざしてくれ。」

 そう促され俺は目の前の水晶に手をかざす。

「では始めるよ」

「おう」

 そう答えたと同時、水晶は眩く輝いた。俺は咄嗟に目を腕で覆った。そんな状況でもオリヴァ先生は水晶に目を向け、奥深くをのぞき込んでいた。

「…これは…!!」

 オリヴァ先生が何かを感じた瞬間のことだった。

 あの巨大な水晶の突然亀裂が生まれた。それと同時にさらに輝きを増し、直後に爆ぜた。それによって俺とオリヴァ先生は吹っ飛んだ。

「ッ刹那大丈夫!?」

 リンが俺のもとに駆け寄ってきた。

「あ、あぁなんとかな。それより、いったい何が起きたんだ」

 そう言いながら俺は地面に散らばった水晶片を見やる。随分と大きな爆発だったようだ。

 その後、オリヴァ先生が頭上から浮遊しながらこちらに近づき、おりてきた。その表情はとても深刻な様子で俺に声をかけてきた。

「刹那くん」

「な、なんだったんだよ。今のは」

 その問いにオリヴァ先生は答える。

「まず分かることを言うと、君の魔力量は異常だ。あまりにも強大すぎるが故にこの水晶では耐えることが出来なかったんだよ」

 そう言いながらオリヴァ先生は水晶の欠片を一つ拾い上げる。

「これは理論上は人間が出せる限界の出力にも耐えうる代物だった。けれど君はその人間の限界を優に超えてしまっていたんだよ」

「なん、だって?」

 俺は自分がさっきかざしていた右手をそっと見つめる。

 震えが止まらなかった。今自分の手にはどんだけの力が宿ってしまっているのか。高揚した。俺は一体どんだけ強い魔法使いになれちまうんだろうかと。

 そんなことを考えているとオリヴァ先生が「ただ」と付け足した。次の言葉に俺は耳を疑った。

「残念だが、君はおそらく魔法は使えない」

「へ?」

 馬鹿みたいに口を開けた俺を見ながらオリヴァ先生は続ける。

「基本的に適性はどんな人間でも、外の世界から来た人間でも持っているはずのものだ。それが魂の形そのものだからだ」

 確かさっきもリンに同じようなことは聞いた気がする。

「な、なら…なんで」

「おそらくだが、君の魂の形は同仕様もなく曖昧な状態で存在しているんだろう。だからどの属性とも合うことがないのだろう。それも全く」

 なるほど…全くよく分からん!つまりはあれか、俺は魔力は馬鹿みたいに多いのに体質的に魔法が使えないってことか!?

 そこで、ここまで空気だったリンが口を開く。

「ちょ、ちょっと待ってくださいよ!刹那”も”魔法が使えないなんて、刹那はこれからこの学園でどうしろっていうんですか!」

「今のところ私には確かなことは言えない。だから君たちはこれからもここの生徒として生活してもらう他ないだろう」

「そ、そんな…」

 項垂れてしまったリンにオリヴァ先生は伝えた。

「安心したまえ、彼のこの体質はきっと君がこれから成長していくための手がかりとなるかもしれない」

不安そうにリンは返す

「それはそうかもですけど」

 そしてオリヴァ先生は俺たちに背を向けて言った。

「私はこの壊れてしまった物たちを直さねばならない。君たちもそろそろ帰りなさい」

 そう言われ、俺とリンはこの部屋を後にした。




         ✽


 オリヴァはエルターのもとに訪れていた。

「で、どうだったんだい。刹那くんという男は」

 エルターの問いにオリヴァは答える。

「彼の魔力量は桁違いだ」

「なるほど、やはりか。どうりで私の魔法でも心の深層まで見ることが出来ないわけだ」

 そしてオリヴァは続ける。

「さらに彼には、魂が無かった」

 エルターは驚いたのか大きく目を見開いた。

「なんだって?」

「魔力は確かに相当なものだった。だか魔法に対する適性がかけらもなかったんだ」

 そう、魂を持つ生物である以上魔力と魔法の適性は必ず同時に存在しているはずなのにも関わらず、彼の適性は無し、故に魂を持たず身体そのものに魔力が宿っているのだ。

「彼はおそらく人間じゃない。だが明らかにゴーレムの類とは一線を画している。彼はまさに…禁忌体だ」




あとがき

今回もリバース・ワールズ・アカデミーを読んでくださりありがとうございます。なんと刹那君無敵性で魔法が使えないと来ましたよ!その代わり魔力が膨大って…意味分かんないですね(笑)それに禁忌体って、一体刹那君にはどんな禁忌が潜んでいるのか、これからのストーリーに乞うご期待!そしてブックマークやレビューをしてくださるととても励みになります。今回もありがとうございました

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ