ルーティン
え?私が他の人とどう違うって?そうですね、
それは、おそらく私のルーティンですね。
もう1年以上、このルーティンを続けています。
これはもう卒業するまで続くのだと思っています。
高校生活は、このルーティンで過ごすことになりそうです。自分でも少し変だと思いますが。
はい?どんなルーティンなのか?ですか。
午前の授業が終わり、昼休憩に入ると、私はカバンからランチボックスを取り出して、
ある場所へと向かいます。教室のない棟、人のいないフロアがありますよね?
そこへと向かいます。人波に逆らい、誘いを断りながら。
そしてさらに人がいない空間、それがトイレです。完全な個室と言えるのではないでしょうか。
それが私のルーティンです。静寂の中でランチをいただくんです。
ああ、どうしてそんなところでランチをするのか、と思いますよね。
私自身もそれがおかしいと思っていますし、異常だということも分かっています。
私は一人が好きなんでしょうね、一人でいる時間が必要なのかもしれません。
それと、私はどうも神経質なのかもしれません。特に気になるのは咀嚼音ですね。
他人の出す音も不快ですが、私自身が出す音も聞かれたくありません。私にとって最悪な音です。
加えて、昼休憩になり、教室で全員が一斉にランチボックスを開けるでしょう?
その時に充満する昼ごはんが混ざり合う匂い、気持ち悪くなります。
私にはどうしてみんながこれを気にしないのか、不思議でなりません。
…それはまあ、トイレですから。
たまに、お隣から酷い音や匂いがすることもありますが、それは毎日のことではありません。
毎日ではないからか、不思議と我慢できるんです。
それに、これもたまにですが、私がいる事を知らないのでしょう、
他人の陰口や悪口を話す声も聞こえます。
飾らない言葉や正直な言葉は、私にとって甘美な旋律のようです。
これが私のルーティン。異常な事は分かっています、
ですがやめることは出来ないのでしょうね、きっと。