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イケメンに異世界転生したら森に捨てられてた件  作者: 八条院せつな
第2章 ヤマト 別れと放浪時代
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第99話 絶景

王都を見下ろしながら、俺はその大きさに驚いた。


「……街の外にも城壁があり、中にもさらに城壁があるんだな」


「うん、あの二重の城壁に守られていて、内側の城壁が王宮ゾーンになっているんだ」


「……あそこに王様がいるの?」


「そのとおりだよ。いるよ」


「しかしデカい王都だな。エルフの街ってこんなのがいくつもあるの?」


「ここまで大きいのは王都だけさ。ボクはあまり地理に詳しくないけど、かなりの数の領地があるよ。そこには、結構な都市もある」


「エルフの人口って少ないんじゃないのか?」


俺が、マリーシア達から与えられた本によると、エルフの人口はとても少なくなっていて、人族の20分の1以下と聞いている。


「うん。エルフの人口は年々減っていて、今では廃墟になっている都市もあるにはあるよ。それでもかなりの数のエルフがいるよ。今見えているのはエルフの王都さ」


リリスも手を額に当てて遠くを見る仕草をしている。


「うーん、あれで王都か?ワシがいたときより小さくなっているのぅ」


「あれで!?」


その会話を聞き、ルシナが首をかしげる。


「リリスがいたときより?」


「い、いや……こっちの話……」


それよりも、あれだけ大きい都市をみて小さいとかリリスの国ってどんだけ大きかったんだろう……。その国の王様だったんだよね。リリス王……。


俺はチラリとリリスを見てみる。その視線に気がついたリリスは、こちらをみて首をかしげる。


「なんじゃい?ワシに見とれておるのか?」


「ちがーう!」


俺とリリスが会話していると、ルシナが急かすように俺達を促した。転送門のところから山道への入口に立ち、ルシナが笑いながら待ってくれている。あそこから山を下るようだ。


「ほら、エルフ王を待たせると厄介だよ。急ごう」


「わかった」


こうして、俺たちは下山を開始した。




下山後、山のふもとに馬車が手配されていた。


「用意がいいな」


「城門兵に手続きするの面倒だから、王からこの馬車を借りたんだ。ほら、王家の紋章がついているだろう?」


「?」


俺が馬車の横を眺めていると、水の精霊と思わしく女神の立ち姿と、交差してある剣が刻印されていた。


「これが王家の紋章なの?」


「そうだよ、王家は水の精霊オンディーヌの加護をうけているからね」


「へぇ。オンディーヌ……」


なぜだか、その紋章から俺は目を離せなかった。


「……」


リリスは無言だ。


「とにかく、この馬車でいけば王都へはスルーパスだ。さぁ乗って、乗って」


「わ、わかった……」


俺達は馬車に乗り込み、ブルーサファイアへ進むことにした。

馬車に揺られること2時間ほどで城門へ到着。ルシナの言うとおり、馬車が証明みたいなものらしく入門審査などはかなり簡素に終わった。すぐに王都に入れた。


俺は馬車の窓から、街の景色にくぎ付けだった。外を見たくてたまらない……。だって、あのエルフの国だぜ?興味あるに決まってるじゃん。


その様子をみて、ルシナは笑った。そして俺に提案をしてくれた。


「せっかくだから、歩いて王宮までいく?」


「歩く!お願いします!」


馬車を停め、城下町エリアに足を踏み入れた。


「おぉぉ……これがエルフの国……」


そこにはエルフが、ものすごーーーーく多く歩いていた。


ラスタリス王国にもエルフはいるにはいるが、それでも希少だ。今目の前にいる人達はエルフだらけなのである。すごい人の数だ。東京の繁華街なんかと比べても負けてないくらいの人の数だ。


(エルフ、皆綺麗だなぁ……)


どこ見てもエルフ&エルフ……すごい!すごいぞ!


俺はエルフが大好きだ。だってラノベでも、ヒロインが多いし、エルフは魔法や精霊魔法を使うカッコいい種族だからだ。転生時にも悩んだ種族でもある!


俺が目をキラキラさせながら周囲を見渡していると、ルシナが笑いながら俺に声をかけた。


「ヤマト、エルフ好きなの?ボクとしては嬉しいけど」


「うん、好き!」


「なんで、そんなに好きなの?」


「なんでって、エルフといえば神秘的な種族ってイメージがあるよ」


「神秘的ね……」


「ん?違うの?ルシナ?」


「実際は、結構ドロドロしているところもあるよ。長く生きる種族だから余計にね……」


そういうルシナは、苦笑いをしていた。いろいろとエルフ社会もあるらしい。


「そうなんだ……でも、今のところ俺は良いエルフにしか出会ってないよ。みんな良い人だった」


「それって、ボクのことも含んでる?」


「もちろん……ルシナはとっても良い人だよ」


「そ、そうなんだ……ありが……とう」


そういうルシナは少し顔を赤らめていた。

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