第77話 デビルウルフ vs ヤマト(後編)
「ゼェ!ゼェ!ゼェ!」
息も荒くなり、次第に俺の体力と魔力も尽きかけてきた……と思うだろ?しかし、俺は疲れる兆候すらなかった。
「ゼ!ゼ!ゼ!」
この息の荒さはデビルウルフのほうなのである。逆にデビルウルフのほうが疲れはじめていたのだ。
「キリがねーぞ。なんだかウルフがつかれているような……」
「信じられん。オヌシの体力と魔力はどーなっておるんじゃ?」
「いや……なんか疲れないんだよ」
確かにおかしい……、もう100発以上はファイアーアローを撃っているが魔力も尽きないしスタミナも尽きない。
「異常じゃ……これは一体……オヌシのステータスをちょっと見せてくれ」
リリスが悩みはじめている。ウルフというより、俺のステータスが気になりはじめているようだ。
「ステータスを見せている場合かよ」
俺が怒ると、狼たちが唸りはじめた。
「ガルル……」
「この犬コロめぇ……。腹立つわ」
しかし、デビルウルフ達はまだまだやるつもりらしい……。
「ヤマトよ、このままではキリがないぞ?どうするのじゃ?」
リリスが俺の判断を促してくる。指示してこないあたり、俺がどう判断するのかを見ているのだろう。修行の一環というわけか……俺は考えた末に作戦を一つ思いついた。
「……よし!これではどうだ!!!」
俺は魔力を掌にこめると、両手を地面においた。
「土魔法?何をするつもりじゃ、ヤマト」
「まぁ見てろ」
ブオン……
俺は地面に魔力を流しはじめる。
ズア……
大量の魔力が俺の足元に浸透していく……。
「おりゃあ!!」
すると、俺の下の土が盛り上がってきた。
ズオオオ……
形は不格好だが、一応四角形で長い柱がニョキニョキ盛り上がっていく。
「おおぉ……すごいぞヤマト。すさまじい魔力じゃ」
「も、もっと高くだ、ぐぬぬぬぬ!」
すると、高さ4メートルほどまで持ち上げられた俺はウルフ達を見下ろす。完全なる安全地帯を築いた。
「うむ、絶景絶景……」
「考えたな……魔力があるから出来る技じゃな。しかし、一体どうなっておるんじゃ、オヌシの魔力は……」
デビルウルフ達は完全に動揺している。俺は半分以上リリスの言葉を聞いていなかった。
「ふぅ……それで?これからどうするんじゃ?」
「ふふふ、これから反撃だ!」
俺は地の利を活かし、上からファイアーアローを使って狙撃を始めた。




