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イケメンに異世界転生したら森に捨てられてた件  作者: 八条院せつな
第一章 ヤマト幼年時代
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第12話 俺の名前

スキル?を身につけてから、快適な睡眠ライフを送っている。睡眠って大事だね。このスキル、非常に使い勝手がよい。


色々できるようだ…………まずオーヴ自体を視界から消せるようにもなった。これが大きい!フヨフヨと目の前を飛んでいるのを見ているのもストレスだったからだ。


いろいろ便利だ。オステリアが言っていたように、俺の中の龍の血が見事に解決策としてスキルを身につけてくれた。さすが伝説の種族様である。


スキル名が不明だが、ステータスを見る方法が分からないので名前も、効果も詳しくは分からない。でもリリスの声と姿が消せるだけで神スキル認定だ。


便利なことに逆も出来る。つまり、リリスの声を聞きたくなれば聞くこともできるのだ。聞きたくないけどね…………何やら、俺を罵倒しているようだが、もはや蚊も同然である。


いつか、退治方法が分かったら退治してやる。それまでに 視界から消去しておく。くくく、楽しみだぜ……待っておれ!


さて、俺がこの家に来てから、すでに二ケ月が経とうとしていた。まだまだ不安定だが。耳と目が大分ハッキリ見えてきた。


この家の夫婦には、俺はきっと受け入れられたのだろう。もしかして、養子として受け入れられたのかも知れない。つーか、絶対そうだ……むちゃくちゃ可愛がられているしね。捨てられそうに感じていたのは気のせいだったのかね?


特に、この夫婦のうち、妻のほうが俺を溺愛している。四六時中 俺を構っている。いつも話しかけているし、抱っこしている。


そのお陰か、この世界の言葉のクセみたいのが分かってきた気がする。まだ何言ってるか、まったく分からないけどね。発音のリズムっていうの?


しかし、生後二ケ月な俺に出来ることは少ない。ニコって微かに笑うことが出来るくらいだ。今のところ、人間と全く変わらないように思える。本当に龍人なのかね……。でも不思議なスキルも手に入れたし、女神を信じる他ない。


何か他にすることがあれば良いのだが、基本まだ何もできない……とにかく、ミルクを飲んで、寝て、ウコして、小しまくる。そんな毎日だ。本当これのみ。


もう慣れてきたが、この家の夫婦にオムツを交換してもらうのは、当初死ぬほど恥ずかしかった。とくに、この女性のほう!むちゃくちゃ美人なんだよ。まだ10代じゃないかね?とにかく美人だ。


髪は金色でロングヘア。肌は透き通るほど白く、目はブルーアイ。顔が小さいせいなのか。目がとても大きい、日本のアイドルなんかビックリの美人だ。細いせいか、全体的に華奢な感じがする。身長は女性にしては、たぶん相当高い。とにかく脚が長い気がする。


この夫婦、俺のいた地球であればヨーロッパ系の人種に似ている。眉目が高くクッキリしていて、堀りが深い。女性のほうの胸は…………うん、少し残念な感じがするが大丈夫。有り余るくらいの美貌があるから!!


ちなみに旦那のほうも、キリっとした美男子だ。少し童顔である。外国のアイドルってこんな感じなんだろう。髪の色、目の色ともに妻とおそろいである。


そんな美男美女に育てられている俺の容姿はどうなんだろう。まだ鏡も見ていないし、この夫婦の評価はアテにならない。オステリアによれば、自分の血が入っているから相当に整った顔に生まれると言われてはいたが心配になる。考えてみれば、オステリアの発言ってナル入ってるよね……

さらに2ケ月が経過。転生して4ケ月が経ったのだ。そもそも、なぜ4ヶ月か分かるというと、転生してから毎日せっせと夜を数えていた。それが120日経ったからだ。だから約4ケ月。地球の暦と同じであれば……という前提だけど。そもそも、こっちの暦ってどうなんだろう?この世界では1ヶ月が何日なのかは、わかっていない。


まぁ、とにかく地球基準で俺は約生後4ケ月。何か成長したのかって?ふふ、もう「お座り」も出来るんだぜ?ていうか、ちょこんって足投げ出して座るだけだが、気を抜くと後ろに倒れる。ちなみにまだ「立っち」は出来ない。本当これだけ…………龍人でも人でも大して変わりはない。でも、これでも人族にくらべて成長が早い方らしい。


普通、「お座り」は生後半年くらいからだ。つまり4ケ月で出来る俺は凄いのだ、えっへん!


それにしても。まず身につけるのは言語だ。これを身につけないと始まらない。この世界の知識をつけるにも言語が必須である。


人間が他の生物と決定的に違う点は3つある。火を使う、言葉を操る、笑うだ。


このうち言語は非常に重要だ。身を守るためにも言語で周辺情報に気を配る必要がある。


あれからオステリアは、月に一回ペースで夢でアドバイスをくれる。俺の場合、オーヴなどの魂を狙う輩や、この先 敵が多くなるだろうとのこと。オステリアいわく、


「龍人族は生まれてから戦闘の毎日を送る確率が非常に高い生物でした。それ故に能力も高かったのか、それとも能力が高いからトラブルメーカーなのか、今となっては分かりませんけどね。ふふふ」


とのこと……そういうことは転生前に言えよ。あの女神。


毎日、この家の女性。もはや母親と呼んで構うまい。母親から話しかけられているので、言葉の先生となっている。貴重な言語学習なので必死に聞きとろうとしている。


学生のとき、これくらい英語をやっとけば優秀な成績だったろうに、生活がかかると、やる気が全然違う。


そのおかげか、俺は自分の名前がやっと分かった。


毎日、両親が呼びかけてくれるから、まず自分の名前がわかったのだ。


発表すると、俺の名前は………………


ヤマト


…………っておい!なぜ日本っぽいんだ?


ヤマトって…………なぜに???ジークとか、フリードリヒとか、いろいろあるだろうに、何故ヤマトなんだろうか。


まぁ、いいか。悪くはない。異世界なのにヤマトね。慣れるかな。ちなみに、この4ケ月で自分の名前を認識する赤ん坊は普通どこにもいない。


転生によって、自我がすでにあるため、聞き取りに集中していたことが強かった。俺の種族も関係あるのかも知れないけどね。龍人族は、いろいろ優秀らしいから。


ちなみに両親は、「ヤマト〜」と呼ぶと振り返るから、大喜びだ。


「ヤマトちゃんは天才ベイビーでチュねー」などと言っているように聞こえる。予想だけど……


親バカが炸裂である。しかし、とても優しい両親である。俺は好きだ。いい両親に拾われた。


しかし、だ。気になることがある。ヤマトという単語がある以上、もしかしたら、この世界に転生してきたのは、俺だけではないのかも知れない。案外、他にいるのかも知れない。だとすると日本人の可能性が高い。今度、女神に聞いてみるか……あと、俺にもミドルネームとか家名とかあるみたいだけど、まだ長すぎて聞き取れない。


一応、貴族なんだろうと思う。家も立派なもんだ。

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