表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
イケメンに異世界転生したら森に捨てられてた件  作者: 八条院せつな
第一章 ヤマト幼年時代
11/175

第11話 リリスとの戦い

それから3日……まさに地獄だった。リリスが毎夜現れて、俺に朝まで話しかけてくるんだ。


これがキツイ……ちょーウザい!もはや悪霊だ、コイツ。俺の精神もかなり疲弊していくし、本当に結構キツイ。


当然、毎日睡眠不足だ。赤ちゃんは眠るのが大事だから、俺の体にもよくない、スクスク育たないじゃん!俺!!


そして、今も奴が来ている。そして話しかけてくる……。


(……のう、なぜ無視をするのだ。同じ龍人族だろう……オヌシの力になれるぞ、返事をせぬか。のう?のうて?……)


くぅぅぅ!ウゼェーーーー!!ちょーウザイ!!ぶっ飛ばしたい!しかし奴はオーブなので実態はない。それに返事をしては、奴の思うツボだ。無視するしかない。


そして、今日も俺の地獄の夜中が始まるのだった……




三日が経過




三日も睡眠不足が続くと元気もなくなる。それを心配したこの家の夫婦も、俺の体が心配らしく。村の医者に連れていってくれたが「原因不明」と診断されたようだ。


いや、原因は分かっているんだよ。はっきりとね!!睡眠不足!


これは人害。ではなく龍害ですよ、はい。


さすがに、精神的に参った俺はオステリアが来るのを待った。彼女に助けを求めることにした。彼女は以前 俺の夢の中に入ってきた……ここまで疲弊しているので、そろそろ来るだろうと俺は予想していたんだ。


つーか、3日も我慢したんだ。さすがに今日、オステリアが来ないと、俺やばいかもしれない。


女神様ーーーー!!助けてくれー!!




その日、俺はリリスの猛攻撃(攻撃という名の話しかけ)に耐えきった俺は朝を迎え、ミルクをこの家の住人に飲ませてもらい眠った。オステリアに会えることを願って。


……ざきさーん。かん……さーん。神崎龍二さん?

…………


夢の中で、オステリアが現れた。俺は喜びに打ち震えた。彼女は以前と同じように、ふわふわと俺の眼の眼に浮いている。


俺は思わず叫んでしまった。


「きたー!!女神様ーーーーーー!」


「ど、どうしました? 大丈夫ですか?」


「だ、大丈夫じゃないです。結構やられました。待ってましたよ、女神様を。うぅぅ……」


「ああ、あの龍人族の魂きてますか?」


「はい、もう毎日きてます。限界です。なんとかしてください。お願いします。奴を滅してください。あのジャッジメントレーザーってやつで」


「なるほど、思ったよりも龍二さんが弱っていますね」


「それはそうですよ、普通の人間には耐えられませんよ。もう限界だよぅ、ぐすんぐすん」


「ふむふむ。しかし残念ながらジャッジメントレーザーは下界でおいそれと使えません。こうして夢に出てくることも結構大変なことなのです」


「そんな…………これ以上は無理です。本当にあいつ、ぶっ飛ばしてくださいよ。グーで」


「地上界にいるので、手が出せないんですよ。ごめんなさい」


「ええぇ…………そうなんですか?」


「しかし、赤子の龍二さんでは出来ることも限りがありますしね」


「…………なんとか出来ないんですか?ほんとに困ってます」


「しかし、あなた赤ちゃんとは言え龍人族です。能力は無限に近いと私は考えています。耐えれば何か解決策を見つけると思っています」


「た、耐える!?こんな生活を耐えるなんて無理です。見つけるって、どーやって?」


「聞きなさい。いいですか?耐えて耐えまくるのです。すると、あなたの中に龍の血が打開策を見つけるはずです。おそらく精神干渉耐性とか、何かスキルが身につくはずです」


「う……嘘でしょ?また今夜、奴がくるかと思うとゾっとする。それに耐えろと?」


「はい!ニコ!」


「そんな笑顔見せられても…………かわいいけどさ」


「では、頑張るのですよーーー! 頑張るのですよーー 頑張るので……」


そうしてオステリアは消えていった。俺はそれに絶望し、叫んだ。


「うそだあーーーー!!!」


そこで俺は目が覚めた。そのときの俺は、生後1ケ月経っていない状態とは思えない、ひきつった顔をしていたと思う。






それからずっと、俺はリリスと戦っていた。キツイ戦いだ。精神攻撃ってキツイね…………そして、今日も奴がくる。


ふふふ……今日で奴と出会ってから10日目。いい加減俺もボロボロだ…………燃え尽きたよ、真っ白にな。


夜になると、すごく怖くなる。なぜなら奴がくるから。玉を見ると、すごく怖くなる。なぜなら奴を思いだすから。


とにかく、俺は完敗だった。唯一、俺の勝っている点といえば、無視を決め込んでいる点だろう。話した時点で、魂を抜かれるかもしれない。こっちも必死だ。


とにかく、俺の人生(龍生とでもいうのか)の中で殺意が芽生えたのは初めてだ。しかし、奴を殺そうとしても、奴はすでに死んでるのか……それもむかつく…………


対処しようが無いのが泣き所である。しかし、この10日目の夜、俺は最大の転機を迎えた。


それは奴が俺に相変わらず話しかけ続けていた夜中の出来事。俺の体から不思議な発光がはじまったんだ。


ピカ―……!!


(な、なんだ!?俺の体が光っている!?)


(な、なんじゃ!?オヌシ光っておるぞ!?)


徐々に光が収まり、そして発光が完全に収まった途端………………


(い、いまのは一体………………)


俺が戸惑っていると、とあることに気がついた。


(あれ?リリスの声が聞こえない?)


さっきまで聞こえていたリリスの声がまったく聞こえなくなっていた。


なぜか、奴に話しかけられても、声が聞こえなくなったんだ。


はじめ、何が起こったのか理解できなかったが、俺は理解した。何かスキルを身につけたんだ。玉の言葉を無視するスキルって何て名前なのか不明だけど…………。


とにかく、すでにリリスの言葉は何も聞こえない。何やら、グルグル俺の周りを旋回しているが……。焦っているような印象を受ける。


(ふはははは!聞こえなければ、どうということはない。悔しがれ!ふははは!)


やった……俺はとうとうやったんだ!


嬉しさと疲れの極致の俺は、そのまま目を瞑った。久し振りに、10日振りに夜に眠りに入ったのだった。

ブックマークと評価いただけると励みになります。よろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ