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第1話 茂武栄男さま

おはようございます。

僕の名前は茂武栄男って言います。

よく変わった名前と言われますが、その通りだなぁと自分でも思っています。

だけど、僕が通う学校にはもっと変わった名前の人が沢山います。

例えば、校門前で何やら言い合っている男女は僕のクラスメートですが、非常に変わった名前でした


国立神城島学園


それが、僕が通う学校です。

この神城島学園は、日本の領海に建設された人工島です。


その経緯や歴史はあんまり詳しく覚えていません

20世紀末、異能を持つ人やなんだか魔法使いがどうのこうのといった方々が世界で確認され、各国でより実態的な社会現象も含めた学術機関が必要になって、このような人工島を「建設」。日本国もその流れに(初期の段階で)乗ったのだとか

建設当初は日本国からの出資によって立っていたそうですが、学生が増えるにつれ島そのものの経済が発展。今までの出資金プラスαを政府へ返還し、国立とは名の付くものの学校法人によって差配されている島

そんな感じです


この神城島では少なくとも数十万単位の人が住んでいます。

というのも、神城島へ入島入学するには試験も入金も不必要です

地元の市役所へ出願を申請すれば、神城島学園職員理事局の判断により1週間後には生徒として入島入学を果たせるというわけです

しかし、この判断も現在では有名無実化

ビッグデータがどうのといった理由で、前科や不良行為などがなければ申請は一発で通るようです

海外からの留学生も積極的に受け入れているのだとか


僕は神城島学園所属彩王高校歴史学部に在籍しております

学生の自主性を育むという理由でほぼ放任状態の教育カリキュラムですので、生活やら行動の自由は大いにあります

この前なんかも自転車で神城島一周を果たしました

SNSで写真を途上途上であげましたが、反応が無かったのは何とも言えません


ま、何はともあれ今日は論文を提出する日です!

今から印刷し








論文の提出をなんとかギリギリで提出することができました

先生からの困った視線が少々神経を縮めましたが、今は緩んでいます

時は夕方17時。この頃になると町は学生であふれ出します

しかし、目に映るものは、醜いと理解しつつも男の嫉妬滾らせるものばかりです

うだつの上がらない男子生徒の周りには、学園のマドンナともいえる美少女たちが

美人な生徒会長と話合っている身長の高い(180㎝?)男子の後ろには、これまた美少女たちが

その他、色んなカップルが!!!!!!!

いや、もう、やめておきましょう

お世辞にも美男子と言える顔でもありませんし、何か特徴特技がある訳でもありません

何と言っても、このお腹。スポーツなんて、口に食べ物を運び、顎を上下運動して、喉を鍛えるぐらいしかしていないものですから、当然でしょう

しかし、なんというか

この学園島は、本当に美男美女が多いなぁと思います

先月来た転校生も非常に綺れ





寄り道はこの神城島に住む学生としては当然のことです。

だって、こんなにワゴン車があるんですから

クレープ、ドーナツ、コロッケ、ケバブ、焼きそば、たこ焼き、惣菜パン……

生来の出不精とデブが合わさったような人間なので、頭の中で1週間のワゴン献立が自動的に生成されていきます

ワゴンからはなじみとなった店員さんが「今日はどこで買うの?」と聞いてきます

「悩ませてください」と場を濁します

財布と相談する為に、一旦広場へ行くと、制服から見るに別の学校でしょう。これまた、美男美女の組み合わせで揉めているそうです。

色恋は10代の特権だとは思いますが、なんというか食事の前でああも言い争われるのは勘弁願いたいものです。

睡眠、セックス、食事。人類であればこれらは集中してやるべきだというのが、僕の人間論でございます。もっとも、内一つは未だ経験ならずですが…

まあ、関わり合うのも馬鹿げていますし、腹を空かせるために腹を立てるなんて精神的に良くないので、気持ちを切り替えていくべきでしょう

やはり、ここはケバブを一ついただ





夕陽が健気に輝く頃

今度はなじみのコンビニで買ったスイーツを鞄に忍ばせ、アイスカフェラテをちゅーちゅーと啜りながら帰っていると、橋の上でなんだか思いつめた青年少女がいまし




階段というものはきつくはないんですよ。ただ息切れがひどくなってしまうだけで

ふと見上げると屋上で女性が






手洗いなどを済ませて、寝間着に着替えるとソファにもたれかかります

これは習慣なのです。何人かの健康至上主義者はカウチポテトがどうのと言いますが、精神衛生こそ健康の第一歩だというプラシーボ効果を信じている僕であります。

さて、ソシャゲをするか、夕寝をするか…


ジーーーー!ジーーーー!


耳につんざいたのは不親切なインターホンでした

どうしても出なければならないのかとも思いましたが、もし配達であれば出なければなりません

居留守の再配達など、あまりにも馬鹿げているからです


「はい、茂武ですが…」


ドアを開けると、私と同じくらいの背丈のスーツ姿の男性がいました


「お忙しいところ、恐れ入ります。私、株式会社キャラクターコンサルタント、モブキャラ部門担当のタナベという者です」




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