こんな美少女が俺の相棒で良いのかよ!?
『……き、起きて。ねぇ、起きてってば!』
誰かが俺を呼ぶ声がする。
なんなんだよ畜生。
まだ朝だっつーのに。
俺を誰だと思ってるんだ?
泣く子も黙るニート様だぞ?
あ、いや、何方かと言えば泣かされるのは俺の方か。
しっかし、ホント何回揺さぶれば気が済むんだよ。
仕方なく声の主に返事をした。
「ぅーん。何だよこんな朝早くに。」
『何だよ。じゃないわよ!!!』
っ!?
何か硬いもので殴られ、
否が応でも目を覚ますこととなった。
「って、うわぁっ!!!???」
目を開けるとそこは俺の部屋でも、俺の住んでる市でもない
まるでゲームの中の様な場所だった。
とは言っても、目の前にいる少女は立体だし、
自分の体を触る感覚だってある。
無いといえばお金だけであって…
「って、お前、誰だ?」
その少女は俺が質問すると、元々怒り気味だった顔がさらに引きつった。
「お前って何よ!?貴方が道に倒れて通行の邪魔になってたから
せっかく私がここまで連れてきたのに!!!失礼しちゃうわ!」
そう言って頬を膨らませる。
そうは言っても、透き通った肌に色素の薄い髪、海の様な深い色の瞳を見れば、
そんな仕草も可愛いと思わせてしまう。
取り敢えずご機嫌を取っておかないと後々面倒くさそうなので、
「あー、うん。えと、助けてくれてありがとな。」