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【いまになって言えること】3

作者: 冷水
掲載日:2026/08/17

ちょっと違うかもしれないけれど夏のホラーとして投稿します

リアルホラー?になります


遅い時間はさっさと帰るようになった話


歩く音って気になりますよね


住んでいたマンションの老朽化が激しく、ちょうど良い物件が見つかり、新学期シーズンに引っ越し割引が多いからと引っ越すことになった。


最初のは片づけやら近所のスーパーにいつも使っているものがあるのかとか、発熱外来がある病院はどこがいいとかを探すので余裕がなかった。


余裕が出たのは夏の終わり、冷房対策にトレンチコートを羽織るひとがたまにいるといった感じだった。


その日は遅番で夜食に何か買うかとコンビニに寄っていた。


チルド総菜の棚を見ていた時である。


”ズルッ・・コッ、ズルッ・・コッ・・・・”


後ろからそんな足音が近づいてくるのである。


その足音がなんか引っかかってしまい、立ち止まってやり過ごそうとした。


しかし、私が立ち止まったら足音も止まるのである。 


偶然かな、と思い隣に移動すると、


”ズルッ・・コッ・・”


・・・足音の人物も移動するのである。


一応言っておくと、近所のコンビニの店舗の中でも大きい店舗で通路は3人並べるくらいの広さがある通路だ。


夜遅い時間だがここはコンビニの中、幽霊のはずはない。人もいないわけではない。


ここは前と違って精神病院からは遠い。障害者施設もない。(脱走した人が付け回すとか稀にあった)


杖の音は聞こえないが、足が悪い人であれば最短を通りたいのかもしれない。

でも万が一病んでいる人の琴線に触れているなら速足で帰ろうと思ってレジにむかいながら足音の主を確認した。



・・・30代くらいの会社帰りらしき女性だった。服装も普通のOL。ついてくる様子もない。


特に決まったものがないののか何も商品を持たず、冷凍コーナーを眺めながらゆっくり移動していた。


(パンプスで靴づれでもしたのかな・・・でもあんな音鳴るかな・・・だいぶのんびり見てるけど痛いなら帰ったほうが良いのでは?)


そう思って足元を見てしまったが、普通に履いていた。ローファーみたいな高さがないパンプスだった。


あんまりジロジロ見ては失礼なので、会計をすませて帰路についた。


コンビニに寄る帰り道は寺の横を通るので、ここで聞いたら不気味な足音だった。


どこかで聞いた足音だったなと疑問が残った。


(あの高さがない靴だとつま先から地面についてズルズルすべって踵をつけないと鳴らないような?)


そういえばつま先からついてかかとの音が後からする歩き方ってアルツハイマーになりやすいのではなかったか?そう思い 「アルツハイマー 歩き方」 で検索してみた。


①足を引きずる(すり足)・ ②歩幅が狭い ・ ③歩く速度が遅い ・ ④前傾姿勢になる


この4つがアルツハイマーの歩き方の特徴らしい。


ゆっくり商品を前かがみでみる・・・この動作、②③④をクリアしている。


そして足が痛かったらコンビニは滑りやすい床だからすり足にもなるだろう。


たまたま偶然が重なっただけだった。

気になったのも、昔に病院か老人ホームで聞いたのが呼び起されたに違いない。


その日は納得して眠ることができた。


何日か経って今日は座って帰ろうと思い、階段から遠い一番前の車両に乗って帰ることにした。


私がエスカレータの近くに来た時には、同じくのんびり歩いて帰るのであろう人だけが残されていた。



”ズルッ・コッ・・ズルッ・コッ・ズルッ・コッ・・・”


駅の改札で前を歩いていた女性から音がしていた。前に見た女性と同じ色のトレンチコート。靴もしっかり履いていてスリッパのようにはなっていなかった。


・・その女性がどこへ行くのかわからなかったが、寺の前を通る近道はやめて比較的明るい道で帰った。



あの女性は疲れてて変な足音を立てているだけだと思いたい。


その日は大股で歩き、かかとが先についているか確認しながら帰った。




若年性アルツハイマーって見た目ではわからないらしいです。


でも歩き方はつま先が上がらないカタチになるのだとか。

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