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腸内、脱・炭水化物社会を目指すオナライノベーションなタロウの生き方である!

処女作「とにかく風上にもおけないヤツ」シリーズ「燃えよ!風上にもおけないヤツ!」の第一話です。いろいろ至らない風上シリーズですが、タロウさんの括約筋による魔術バトルギャグを目指します。

 俺の名はタロウ・ライトニング。


 公共の書類見本の氏名欄にありがちな名と電気系ヒーローのような鋭い響きの姓で、子供の頃から名前負けしてると小馬鹿にされて早三十年。


 親しい人から「タロウさんは良いヤツだ」と女性に紹介されることもあるが、出会う女性陣からは「どうでも良いヤツ」と見下される。どこに出しても恥ずかしい合コンハズレ枠である。


 1度職場の上司にキャバクラを奢ってもらった際、キャバ嬢の隣で真っ赤に燃えた~♪と太陽みたいに熱くなってしまったウブさをからかわれたのがトラウマで、合コンに行く前より若い女性に苦手意識を持つようになった。


 ハードボイルドな行動を取っているつもりはないが、大勢でわいわい酒宴で呑むより、居酒屋の隅で、大好きなラガービールを自分のペースで呑む方が好きなのだと胸中で強がってたりする。


 ほんの数ヶ月前までは、こんな量産型吞兵衛なタロウさんは、特筆すべきが勤勉実直くらいの平和な一市民だった。


 ところが、とあるマジックショップでデス・スメルなる魔術を押し売りされて、不用意な成り行きで契約してしまったのが運の尽き。


 自分の尻から放たれる屁が死のガスになるはめに。


 デス・スメルは仕様を読みあげるだけで腸内細菌に契約完了な初心者向け魔力呪文要らずのワンコイン魔術でした。


 タイミング悪くバイト先の警備会社が守備範囲の高層ビル屋上に侵入してた老人。彼はアル・マーゲドンと言うかなり凄腕の魔術師だったが、我が死のオナラの前でお迎えが来ては、老若男女皆同じようなもんだ。


 彼を捕縛する際、取っ組み合いのせいで漏れた我がデス・スメルの犠牲にしてしまった。そこはタロウさんも悪かった。


 それから爺さんの養子で女性魔術師の『紅のハナ・マーゲドン』なる可燃性乙女マジカルハートに命を狙われたりした。


 この時、なんやかんやでハナさんとご縁が出来たことからデス・スメル無効化のヒントをもらい、あれこれ実験を続けた結果、デス・スメルはメタンガス製なので燃やして無力化できると判明。


 アホな実験で時間食ったのが裏目に出たか、ハナ女史の親代わりだった爺様こと『天空のアル・マーゲドン』の殺害疑惑を躱すまで魔術ギルドなる組織からイケメン魔術師の刺客を送り込まれた。

 

 後でハナさんに聴いたところ、危険なイケメン魔術師とやらはハナさんをお迎えに来た破壊活動型の魔術師だったらしいが、俺のデス・スメルの風下に立ったのが運の尽きで、ぽっくりお迎えが来てしまったっぽい。


 それからハナさんに魔術ギルドの長老のところに相談に出かけたりもした。


 ギルド本部のある森林の奥深く、山越え谷越えの荷物持ちを任されたのは仕方ないとして、お腹にガスが溜まらないようにキュウリしか食すなと遠足のしおりに注意事項の一番に書いてあったのをきちんと守った俺を褒めてくださいまし。


 ハードでヘビーな道中で、先導のハナさんの素敵なボディラインを眺めて奮起したもんだ。


 魔術ギルド本部の紹介で行った藪医者な魔術外来なる病院でのアホみたいな治療拒否があったりしたのに、なんやかんやでデス・スメルは俺の腸内細菌とガッチリスクラム組んでる現在に至る。


 住み慣れたアパートを追い出されて住所不定になったのが先週のことだったか。


 俺のデス・スメルはメタンガスに死の魔術を付与する恐るべき危険物。

 

 これを安心して屋内でライターか火球魔術などで焼却処理できなくなった。

 

 まだ手持ちのお金に余裕がある内に新しい住処をゲットせにゃなるまい。また腸内細菌のメタンガス担当に余計な物資を渡さない為にも炭水化物の摂取を減らした献立を毎日考えないといけない。


 そうして日常で時間稼ぎを試みつつ、デス・スメルの解約には専門家による治療が必要なのだそうだ。


 それから治療に失敗した奴らが言うには「30兆個の腸内細菌と随時契約中で、解約には細菌1個1個と契約を破棄する必要がある」とかでネズミ講より詐欺臭い処方薬を買わされそうになったので、温厚な俺でも切れた。


 魔術界隈の関係者と連絡を取る手段が、先述のハナ女史との思い出の公園で待つ他ない為、衣食住の内『住』がままならない俺は、バイトのシフトを上司に少なめにしてもらい、不動産屋さんにアパートを紹介してもらう約束を明日に取り付けたのだった。

まだ序盤ですが、大筋を変えず、原作を読みやすく書き直したいと言う希望の風上シリーズリメイク作をこれからもよろしくお願いいたします。

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