全ての始まりはギロチンから。
よぉ、お前ら、俺は今凄い困難に直面し難儀している。
俺は掃除をして教室に戻ったのだ。そうしたら学年周回で体育館に呼ばれた。そうして俺は今、教師達に牙を向けた。
俺は今数ある生徒が座っている中、立たされている。理由は俺ではない誰かが廊下に置いてあった立ち入り禁止の標識をぶち壊したらしい。
「何故こんなにも学年全員集めてまで犯人探しをするでもなく、俺たちの雰囲気が悪いということで結論づけるんですか?大人に癖にロジカルシンキングできないんですか?頭おかしいんですか?」
「いいか、お前たちの普段の態度雰囲気が悪いからこんなことが起こるんだ!」
「それは、この学年のほんの一部の汚点のせいじゃないんですか?そんな人物でさえ分からないんですか?それほどの知性を持ち合わせていないんですか?」
「もうお前は出ていけ!」
俺は出て行けと言われながらもほかの教師に連行された。
あいつは感情的になり過ぎた。相手に気に入らないと思われたら、いくらこっちの言ってることが論理的で正しくても腐った感情で批判され続け、支持されることはないだろう。
このような特徴を持つ人間はこの世において1番存在価値の薄いペラペラ物だと俺は思っている。
官僚主義であり、偽りのインテリが夢みたいな目標を持ってやるという建前を人々に示しておいて、本質的には新しい物事を批判し現状維持を自分が生きている間だけしようとする。変化が起きれば自分の立場が危うくなるからだ。
まさにこれと同じである。違う方法でやろうとすると失敗するかもしれない。そして責任転嫁を繰り返す。シンプルすぎるほどの答えである。あまりに単純明快過ぎておよそこの世の心理的本質といってもいい。
「ここはどこですか?」
「ここはお前が死ぬ場所だ」
俺は教師に囲まれている。いや、教師ではない、こいつらはカスだ。俺はこんなところで死にたくない。
しかしながら俺は1人のクソガキだった。ひとりじゃカス数人に力負けをする。見事にギロチン台に頭をぶち込まれた。
「おい、クソ!てめえら!外せ!おい!」
「お前みたいなクソガキはもう、死んでいい!」
周りのカス共は俺を見て嘲笑っている。こいつらは世界の汚点だった。
おっと、ギロチンの刃が俺の頚部を切断したようだ。それなのに俺は、俺の意識は今ここにある。……が長くは持続しなかった。
俺は消失した。この世界では俺は受け入れて貰えないようになっているらしい。