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ワクワクが止まらねぇwww

 遺体はダンジョン内にあるからか、腐敗はしていなかった。

 ダンジョン内には魔力が満ちていて、その影響からか腐敗しないことが多いらしいとは聞いてたけど。

 本当だったんだな。

 しかし、魔物に食い荒らされて酷い状態だった。

 その遺体が【堕悪皇帝(ブラック・エンペラー)】の構成員のものだとわかったのも、あの黒いローブを身につけていたからだ。

 そうでなかったら、わからなかったかもしれない。


「……やっぱりか」


 俺の考えが確信に変わった。


「なにかわかったんですか??」


 ラインハルトが聞いてくる。

 エールとミーアも俺を見た。


「なぁ、確認なんだけどさ。

 お前らの中に【堕悪皇帝(ブラック・エンペラー)】の構成員全員の顔と名前覚えてるやつ、いるか?」


 三人はフルフルと首を横に振った。


「それじゃ、冒険者ギルドに今回のことを伝えに来たやつのこと、見た奴は?」


 それに応えたのはラインハルトだった。


「それなら私とミーアが目撃しました。

 たまたま冒険者ギルドを訪れていたんです。

 と言っても、その構成員が息を引き取った直後でしたけど」


 俺はさらに、訊ねる。


「……その構成員、その後どうなったか知ってるか??」


「さ、さあ?」


 ラインハルトが困惑しつつ答えた。

 ミーアも知らない、とまた首を横に振った。

 俺の質問に答えをくれたのは、エールだった。


「ご家族が健在ならそちらに、連絡が行ったでしょう。

 そうでなければ、おそらく、教会に連絡がいって、そこの共同墓地に葬られたのだと思います」


 エールの言葉に、ミーアがその時のことを思い出して口を開いた。


「あ、たしかに教会の連中が来てたな。

 でも、それがどうしたって言うんだよ?」


「……さらに質問。

 その構成員、どうやって街まで戻ったか、わかるか?」


 ラインハルトが、逆に聞いてくる。


「そりゃ、馬車じゃないんですか?」


「ダンジョンの出入口近くに、その荷馬車らしき車輪のあとがあった。

 でも、俺たちが来たのとは反対方向に向かって伸びてた。

 仮に荷馬車を使ったとしても、それなら行きと帰りは同じ道通るんだからそんなことにはならないだろ」


 俺の言葉の意味を、ラインハルトはいち早く理解した。

 続いて、エールとミーアも理解する。

 構わず、俺は続ける。


「まさか瀕死の重症を負いながら、反対方向に向かったとは考えにくい。

 というか、そもそもここでようやく俺たちはこの遺体を見つけた。

 瀕死のまま三十階層分徒歩で戻ったってことだろ、これ。

 おかしくないか?

 普通、途中で力尽きると思うんだ。

 まぁ、運良く外まで出られたとしよう。

 けど、馬車で向かったのは反対方向ってことになる」


 俺は、そこで一度言葉を切った。

 そして、三人の顔を見て口を開いた。


「なあ、冒険者ギルドまで今回の窮状を報告にきた奴は、本当にビクターのとこの構成員だったとおもうか??」


 シン、と静まり返る。

 その空気に耐えかねて、ミーアが言ってきた。


「もしかしたら、ギルドに助けを求めた構成員が、魔法でダンジョンから脱出した可能性はないか?」


「たった1人で?

 俺は魔法が使えないから詳しくないけど、そういった脱出する系の魔法って、どんな初心者でも複数人と一緒に脱出出来るって聞いてるけど」


 また、静かになる。


「君は、何が言いたいんですか?」


 ラインハルトが、俺に答えを促す。

 俺は、答えた。

 顔のニマニマが止まらない。


「もしかしたら、俺たち誘い出されたんじゃねーの?」


 やっべぇ、楽しくなってきた!

執筆の励みになるので、もしよろしかったら、


・面白かった

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そう思ったら【☆☆☆☆☆】をタップしてください。

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隠密系の人が真っ先に逃げ出して、もっと上階で追い付かれた可能性は…………ないかなあ?
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