夜空煌めくイルミネーションの下で
仕事が忙しくてすれ違いっぱなし。
イブもクリスマスも会えないなんて。
「しかたないよ」
電話むこうで謝るあなたに微笑む私。
あなたとの電話を終えて、猫のぬいぐるみをむぎゅ。
「しかたないよ…」
猫のぬいぐるみをむぎゅりとしながら。
ひとりごちる私に微笑みはなくて。
☆・*☆・*☆・*☆・*☆
クリスマスの夜。
仕事帰りの帰路をひとりで歩く。
何となく見上げた夜空では、
ちいさな星つぶたちが夜空をきらきらと煌めかせていた。
赤に黄色に青に銀色。
いろんな色が夜空のむこうできらきらと揺れる。
まるでイルミネーションみたいだなぁ。
ぼんやりと夜空を見上げていた。
すると。
シャラン。
煌めく星つぶのまんなかを。
きらりきらりと流れ星が零れていった。
まるで、夜空の溢した涙のような、
儚く美しい流れ星。
思わず鞄からスマホを取り出す。
画面に映るあなたの名前に触れようとして。
指先をピタリ。
画面の少し上で指先を止めた。
迷惑だよね…
呟く私の声は夜の闇に消えてゆく。
リリリリリ……
ふいにスマホが揺れる。
画面に映る、愛しい名前。
あなたの名前が手の中で振動する。
胸弾ませながら電話をとる。
『もしもし』愛しいあなたの声が鼓膜を震わす。
興奮気味のあなた。
興奮気味の私。
いっせいのせ!
そんな合図もなく、重なる電話の間。
『『今すごく綺麗な流れ星が流れたよ!』』