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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

ヒト

作者: 佐藤 大芽

 ココロとカラダは反比例する。

 人は誰しも生きている理由がある。

 理由を持っていないと言い張るそこの貴方も、気づいていないだけで実際は何かしら理由を持っている。

 かくいう私も持っている。

 それは人を殺すことだ。

 人を殺す。即ち、現代社会の倫理に大きく外れ非人道的な人間となることである。

 ただし、これから私が行うことは一般的に見れば完全なる悪であるが、それは善にもなりうる可能性だってある。

 私だって私自身はごく普通のどこにでもいる一般人だと思っているし、自分が特別な存在だなんてこれっぽっちも考えていない。むしろ、自分自身が嫌いである。

 何も出来ない非力な自分を払拭したい。今まで私のことを罵倒してきた連中を見返してやりたい。

 そんな気持ちがふつふつと沸き立つ。

 こいつをどんなにして殺ってやろうか。

 腸を抉り出して腹中をかきまぜてやろうか。それとも、眼球を潰して喉を切り裂き爪をはいで嬲り殺しにしようか。

 よし、決めた。

 あはははははは!! あははははははは!! あはははははは!! あはははははは!! あはははははは!! あはははははは!! あはははははは!! あはははははは!! あはははははは!! あはははははは!!


 寂れた部屋に沈黙が生まれた。


 翌日。

 「——次のニュースです。〇〇県〇〇市の住宅で10代と思われる女性が自身の自殺動画を動画投稿サイトにアップロードしました。女性の遺体は腹部に大きな穴が空いており、いずれも大変ショックなものです。以上、続いては——」


 優しい人は損してずるい人間が生きるこの世界が私は嫌いだ。


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