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プロローグ

なろう初投稿です。よろしくお願いします。


とある高校の入学式、今年高校2年になった十 灰利(つなしかいりは桜の舞う中で、今年から高校生になった幼馴染の日外 天羽(あぐいあまはを待っている。

「天羽のやつ、迎えに行ったらまだ起きてないとか何やってんだよ」


キーンコーンカーンコーン


そこで学校の鐘が鳴り響く

(おいおい、天羽のやつもう入学式の受付の終了五分前の鐘がなったぞ。初っ端から遅刻とかマジでやめてくれよ〜)

「ごめ〜ん、灰利。支度に手間取っちゃって。」


遠くから声が聞こえる。やっと天羽がやってきた。新しい高校の制服を着るだけなのに、なぜ遅れるのかが灰利は不思議に思ったが口に出すとうるさいので黙っている。


「はぁ、入学式から遅れるなよ…俺は部活の方でいろいろ仕事があるんだから」

そう俺は、吹奏楽部に入っているので入学式の入場の演奏などをしなければならないのだ。


「大丈〜夫だって、だってまだ受付終わってないし。」

「終わってからじゃ遅いんだよ。お前ら新入生は教室に行くまでに結構余裕があるけど、俺らは少しでも遅いと部長に怒られるんだよ。」

「いつもの事じゃん。怒られるのは」

「……」


なぜ、天羽がいつも俺が怒られているのを知ってるんだ。


「まぁいい、そんなことより早く受付を済ませろ。」

「は〜い」

「全くどこに行ったのよ、灰利は。これだけ探してもいないっていうことは外にいるに違いないわ」

「おっと、危ない」

「あっ、ごめんなさ…って十君じゃない。一体どこに行ってたのよ」


部長である竹内 千歳(たけうちちとせが靴箱の角から飛び出してきた。


「おう、千歳。すまん、これを迎えに行ってたらな。」

「あっ、天羽ちゃんこの高校受かったんだ」

「千ちゃんだ、久しぶり〜。最近会ってなかったから寂しかったよ〜」


そう俺たち三人は幼稚園からの幼馴染で、よくいっしょに遊んでいたが最近は天羽の勉強であえてなかったのだ。


「お〜い、千歳行くぞ。部長が遅れていいのか?」

「はぁ?あんたを探しに来たんでしょ!」

「そんなことはいいから早く行くぞ」

「分かったわよ。じゃあ天羽ちゃんまた後でね」

「またね〜」


そう言って俺たちは別れて体育館に向かった。

部活の集合まで時間があとわずかしかないまま走って向かった。その途中で最悪なのにであってしまった。


「おい、十入学式の朝から女連れてんのか?」

「どうでもいいからどいてくれ、邪魔だよ。」


そう俺の天敵、佐伯 琉生(さえきりゅうせいだ。三年で頭でも力でも俺より強いのに俺にばかり何故か突っかかってくる。


「どうでもいいからって、どういうことだよ。おい、あまり調子乗ったこと言ってんじゃねーぞ」

「調子に乗ってなんかねーよ。お前も朝から俺に構ってる暇あったら、体育館にまっすぐむかったほうがいいんじゃね?」

「千歳の前だから我慢してたけどもう無理だ。今すぐ体育館裏に来い」


なんて古い誘いなんだ…

まぁ行かないけど


その時、体育館の扉から眩い程の光が漏れてきた。陽の光ではない、人工的な光でもない、この世にはありえないような暖かく無情な光だ。そして、その光を見て数秒か数時間かどのくらい時間が経ったのかわからないが、その中にうっすらと見たことのない文字列が螺旋を描きながら広がっていく。


「…なんだこれは?」


輝く光の中いっぱいに文字が並び終えると、


ーピィィィィィィイイイー


頭の中に音が響く。頭痛や目眩などがしそうな程の鋭い音だ。その音に耐えるために、固く目を閉じ、歯を食いしばりながら音が止むのを待つ。しばらく経つと


ドサッ


頭の中に奇怪な音がかき鳴らされる中、その音のなった方を見る。そこには倒れている千歳の姿があった。ただでさえ音に敏感な吹奏楽部部長の千歳の脳は、この音に耐えきれなかったみたいだ。


佐伯の方は、持ち前の気合と根性でどうにか耐えているようだ。かく言う俺も、かなりギリギリだが千歳のおかげでほんの少しだけまともな思考を取り戻すことが出来た。


頭の中の音が小さくなってゆく。

まだ頭の中に音が反響しているみたいだがさっきよりはだいぶマシになった。俺も佐伯も耐えるのに必死だったせいか、全身が汗だくになっていた。

そんな中、頭の中の反響に記憶を漁られるような感覚に陥る。


フッ…と天羽の顔が頭をよぎる

再び

フッ…と今日まだ会っていない数少ない友人の京 安曇(かなどめあずみが頭をよぎる

その瞬間、俺の周りと佐伯の周りで何か重いものが落ちたような音が数回なる。


俺の周りを見ると、今さっき別れたばかりの天羽と安曇が倒れていた。2人とも意識がないみたいだ。

佐伯の方もいつもつるんでいる3人が、意識もなく倒れている。


記憶を漁られた後は激しい目眩を感じ、そこで佐伯も倒れてしまった。


そして、光っていた扉の光が弱まっていく。

いや、弱まっているんじゃなく並べられた文字に吸い込まれていってる。


(少しぐらい休む暇ぐらい与えてくれよ!!)


そう思いながら呼吸を整える。そして文字が光を吸い込み終える。そして文字自体が光り始める。その瞬間、文字全体がゆっくりと回転し始めた。

その回転は、最初はゆっくりだったもののだんだんと早くなっている。文字が見えなくなり文字の光しか見えなくなった時、そこに現れたのは


(おいおい、これじゃあ漫画やアニメにあるような魔方陣じゃないか…)


そう、魔方陣だった。これを作っているのは高速回転している光る文字。少し昔のコマやヨーヨーなどと同じ、光る点や模様などで光の絵を生み出すのと同じ原理だと思う。

そして、ブレていた魔方陣が完全に完成した。

そしてそれは急に自分たちのところへ向かってきた。


(こんなの冗談じゃねぇぞ!!早くみんなを起こして逃げねぇと!!)

しかし

(うっ、なんだこれは?全身が圧力をかけられているみたいに少しも動かない。)


そして、瞬く間に全身が魔方陣に覆われてゆく。

唯一、意識が残った灰利も意識から手を離してゆく。


(……ちく、しょ…う……)



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