プロローグ
初心者で拙いところが多く、未熟な文面ですが、よろしくお願いします。
「魔法」、その力は今や世界にとってはなんら不思議ではないものとなっていた。
世界が魔法を認めた、否、認めざるを得えない現象が今から約200年前に起こったのだ。
大都会の中、ある一人の青年が大勢の人々の前で言い放った。
「自分は魔法使い」だと・・・・・・。
普通ならば誰もが何を馬鹿なことを、と思うだろう。しかし、その青年の発言をこの場に居た者たちは大勢が信用をしたのだ。
何故なら、その青年は自分達の頭上、空の上から言っていたのだから・・・・・・。
多くの者が混乱する中、青年は続ける。
「今より先の未来、この世界に大きな災いが起こるだろう。その災いを防ぐ為、この俺の力をこの世界へ捧げる・・・俺の命とともに・・・・・・」
そこまで言うと、青年は一旦話を区切り、天に向かって腕を突き上げた。すると、空には巨大な魔法陣と思しき何かが現れた。
「な、なんだよあれ!?」
「なに? 何が起こるの!?」
空へと現れた魔法陣を見て、人々は驚きをあらわにする。
「ハアッ!!」
青年が叫ぶと、空の魔法陣からは大量の光の塊のような物が次々に放出された。
「うおっ!」
「なんなの! 花火か!!」
魔法陣からの光の放出はしばらくの間続き、数分経過した後、ようやく収まった。
「はあっはあっ・・・俺の・・・ち、から・・・を、世界へ・・・っと、はあっ、はあっ・・・・・・解き放っ・・・た・・・この・・・力を使い、この世界の・・・み、らい・・・を・・・守って、くれ・・・」
息絶え絶えながら、青年は最後の力を振り絞り言った。
そして、青年の体は徐々に薄れていき、最後には消えていった。
「消えた!?」
今までの出来事がまるで夢だったかのように、その場はいつもの大都会の風景へと戻っていた。
この出来事は世界中で大きな話題となった。魔法という今まで発見されてこなかった新たな力に多くの人々は関心を抱いた。中にはトリックだと言う者たちもやはりいたが、この事件から約1ヶ月後、世界に大きな変化が起きた。
世界各地で人間離れした力を発現させた人が多発したのだ。
ある者は手から炎を放ち、ある者は他者の心の声が聞こえたり、またある者は肉体の一部分を変異させたりと、様々な未知の力が発現した。
世界は魔法を認め、そして魔法使いが誕生した。
だが、変化したのは人だけではなかった。人以外の生物にも変化がおとずれたのだ。
見たことのない生き物が新たに多種多様に生まれたのだ。世界の生態系にも何か変化が起こったと思われる。
そして、人間や新種の生き物の体内からは、魔法が生まれるまでは感じることのなかった、特殊な力が生まれ、その力を感じ取れるようになったのだ。
この力を魔法を使用する為の力――――――「魔力」と名ずけられた。
そして、魔力を持った生き物は、「魔物」と呼ばれるようになった。魔物の多くは、魔力を持ったがゆえに凶暴な存在が多く、人々を襲うものも大勢いる。そして、人々は魔法を使いそれらに対抗した。
魔法という力は、争いを一時期加速させた。だが、今では魔法使いの力を利用することで、魔物を管理し、そして人類の生活は安定していた。
凶悪な魔物は大勢討伐され、今では人に慣れた魔物も多く存在する。
そして、魔法が生まれて約200年後の世界はそこそこに安定した時代となっていた。
魔法は世界にとって当たり前の力となり、その力をより深く学ぶ為の学園まで創設された。
そして・・・・・・物語は始まる。
これからもよろしくお願いします。