魔獣を狩ろう!
ひと狩りいこうぜ的なノリで。
街を出て森にやってきた。
魔獣を討伐すると言っても、僕は1人だし街まで運ぶのにも量が多いと大変だ。だから高く売れる魔獣を討伐しようと思う。てことで、アーティファクトで検索してみようではないか。
「検索、この森にいる高く売れる魔獣」
検索が終了し、本を開いてみるとドラグウルフという魔獣のことが書かれていた。えーと、なになに。
「ドラグウルフ。狼の魔獣。基本的に群れで行動して獲物をおそう、か。……うーんまあ、なんとかなるだろ」
問題はどうやって討伐するかより、どうやって見つけるかだな〜。
ん……?もしかしたらアーティファクトで魔獣のいちまで特定できるんじゃね?
成功するかは分からないけど、やってみる価値はあるよね。
僕は本を閉じてもう一度検索をかける。
「検索、この森の地図およびこの森にいるドラグウルフの位置!」
検索が終わり本を開いてみると森の地図とドラグウルフの位置が示されていた。
よし、成功だ!これで楽に見つけられる。
おや?ここに群れで行動していないドラグウルフがいる。群れからはぐれたのか?でも、どちらにせよ好都合だ。1匹で行動してるなら狩りやすい。群れで行動していると持ち帰れないしね。
「さて、さっさと狩って帰るか〜。眠くなってきたし」
そして僕は地図を頼りにドラグウルフのいるエリアへと足を進めた。途中、魔獣の群れに襲われている親子を助けたり、盗賊に出くわしたりしたのだがここでは割愛しよう。正直話せるほどの内容もなかったしね。まあ、そんなことがありながらも、僕はドラグウルフのいる場所までたどり着いた。
「あれがドラグウルフか……。狼の魔獣って書いてたけど、見た目は完全に熊じゃん。あの鉤爪とか当たったらいたそうだなぁ」
そう、近くの茂みに隠れ様子を伺っていたのだがドラグウルフはどう見ても熊だった。昔テレビで見たグリズリーとかそんな感じのやつだ。まあ、大きさはそのグリズリーの5倍近くあるのだが。
この世界の人間は狼を知らんのか……。
とはいえ、いつまで隠れていても仕方がない、やつを仕留めるとしますか。……てか、アレどうやって持って帰ろう。まあ、今考えても仕方ないか。取らぬ狸の皮算用とはまさにこの事だ。ん?違うな。まあいいや。
では仕留めてから考えるとしますか。
僕がドラグウルフに近づくと向こうもこちらに気づいたようだ。勢いよく僕に襲いかかってくる。僕はその攻撃をかわし続ける。ドラグウルフの爪が当たった大木はまるで枝のようにポキッと折れてしまった。うわぁ。
「あれに当たったら人間なんてイチコロだなー。」
その後も僕はドラグウルフの攻撃を避け続ける。
でもそろそろ片をつけなきゃな。
さっき本で読んだ限りではドラグウルフはどの部位でも素材価値が高いらしい。特に内蔵は薬の材料として重宝される。まるで熊胆みたいだなと思って、調べて比較したところ熊胆と効果に差はないらしい。ドラグウルフにお前には狼としてのプライドはないのかと問いたい。……おっと、話がそれた。
「とりあえず首の骨を折れば呼吸ができなくなって死ぬはずだよねっと!」
僕はドラグウルフの死角に素早く回り込む。ドラグウルフには僕が一瞬にして消えたようにすら見えただろう。すかさず僕は周りの木を蹴り跳躍する。この時ドラグウルフは完全に僕を見失った。僕はドラグウルフの上を取り、そのままドラグウルフの首をめがけて手刀を繰り出す。ボキリッ!と鈍い音が聞こえる。まず間違いなく首の骨は折れたはずだ。ドラグウルフはしばらく苦しんだあと、完全に動かなくなった。討伐完了だ。残る問題は────。
「これをどうやって持って帰るかだなぁ……」
はぁ、しんどい。せめて荷車みたいなものがあれば楽に持ち運びが出来るんだけどなぁ。まあ、担いで帰るしか選択肢ないんだけどさ…。
「って、うだうだ言ってても仕方ない。さっさとこいつを持って帰ろう!」
僕はドラグウルフを抱える。
うぉ、結構重い…。でもまあ、何とか持ち運べるくらいの重さだ。
僕はそのままドラグウルフを抱え街へ徒歩を進めたのだった。
今回もお付き合いいただきありがとうございます。次回もよろしくお願い致します。