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はじまりの話

久方ぶりに戻ってきました。以前のような毎日更新はできません。

ゆっくり更新ですが宜しくお願いします。

―― ここ、何処?


 そこはおかしな空間だった。 何も無い真っ暗な世界にただ私だけ。

私、そう神薙かんなぎ 真白ましろは、 一人っきりでそこにいた。

 立っているはずなのに、地面はない。 何処が上で何処が下かも分からない異常な場所。


 ―― なんで、私……。 確か箱を拾って……。


 ここに来る前を思い出してみる。 

 高校の夏休みの登校日。 暑い日差しに、 近所のいつもの路地。 煩い蝉が鳴く音。 近所のおばさん達の井戸端会議の声。 車と自転車が通り過ぎて行く音。 

 

 そして私の手の平。 


 立ち止まった私の手の中には拾った箱があった。 真っ黒な、 まるで周囲の光を飲み込むかのような黒い色の箱だった。 手のひらサイズのそれは思ったより重く、 私の手の中で異質な存在感を示している。

私は興味を持ったんだ。 ―― ソレに。 

 何故か確信的に箱だと思ったのに、 それには開くような所がなさそうだった。 暑い中、 ひんやりとしたその箱をひっくり返して開きそうな所を探す。

 手が滑って、 その箱を落としそうになって慌てて抱え込んだ瞬間……。


 声がした。


 ―― あーぁ。開けちゃったかぁ。


「そうだ、 声がして」

 

 目の前が真っ暗に。


「これが噂の異世界召喚、 とか? 」


 いやいや落ち着け私。異世界召喚ってこんな天地も分からんような暗黒世界に飛ばされるものだろうか? そもそも真っ暗って感じるのに自分の身体はハッキリ見えてる。 なんだこれ? 

 ていうかここから帰れるんだよね?? こんな所に一人ぼっちにされたって困るんですけど。

 異常な状態の原因としか思えない箱はいつの間にか消えてて、 誰もいないこんなトコ…… 私えっと、 何を? どうしたらいいの??


 パチン


茫然自失の状態から、 状況を理解してパニックを起こした瞬間、 私の中で音が響いた。

何? と思う間もなく、 私の心が落ち着きを取り戻す。


 パチン


もう一度、 音がすると私はもう一人じゃなかった。

  

タイトルと、あらすじで既にネタが割れてます。

割れた部分までは今日中に投稿予定です。しばしお待ち下さい。

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