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第35話 王子様と私のその後11

「美希……好きだよ?」


呆然としてたら、目の前に熱く潤んだ目つきをした悠ちゃんが……!

あ、なんかスイッチ入っちゃったっぽい!?

そのまま抱きしめられ、唇が重なる。

や、やっぱり、そっちのスイッチ入っちゃいましたか~!


触れるだけのキスでもまだまだ慣れなくてガチガチなのに、顎をグッと下に押されて口を開けさせられ、そこに舌が滑りこんでくる。

うっ……きゃあ~~~!

口の中で悠ちゃんの舌が巧みに動いて、自然に舌を絡められ、吸われ、ドキドキしすぎと息苦しさで頭が真っ白になる。


そんな私を見て、悠ちゃんが一瞬唇を離して 「ほら、今息して?」 そう言ってまたすぐにキスを始める。

何度か角度を変えるたびに、一瞬唇を離して息継ぎを促される。

そうしているうちに、何も考えられなくなってきて、気が付くと自然にタイミングを合わせて息が出来るようになっていた。


最初は恥ずかしくて仕方なかったこのキスが、どういうわけかすごく気持ちいい……。

肩の力が抜けると、悠ちゃんとひとつになってるように感じて、夢中でキスを返している自分がいる。

ドキドキするけど、全然余裕もないけど、でも悠ちゃんの気持ちがキスを通じて伝わってくるようで、嬉しくて幸せな気持ちがあふれそう。


もしかして、エッチもそういうものなのかな……?

痛いっていうのも怖いし、何より裸を見せるなんて想像するだけでも恥ずかしくて耐えられないって思うけど、でも、このキス以上に悠ちゃんを近くに感じて、嬉しくて幸せな気持ちになれたりするのかな?

悠ちゃんも、それで私としたいって思ってるのかな?


長かったキスがやっと終わり、息を切らして真っ赤になった私の顔を、熱を帯びた瞳でじっと覗き込む悠ちゃん。

抱きしめる腕にも力が入っていて、なんかちょっと、危険な感じが~~!


「美希……好きだ。 美希だけを、愛してる……」

顔中にキスが降ってきて、その唇が次第に首筋へ、そしていつの間にか制服のブラウスのボタンが、上から3つも外されてる~!?

その上、気付いたらラグの上に押し倒されてるし……!!

なに? その手際の良さ!!


「ちょ、ちょっと待って……!!」

「――もう、待てないよ。 美希が欲しくて、どうにかなりそうだ」

そう言いながら、はだけた胸元にキスをされ、いつの間にか背中に回った手がブラのホックを外した!

それも片手で簡単に!!

ちょっと! どうしてそこまで慣れてるのよ~!?


キスの経験値が高そうって思った時もモヤモヤしたけど、今回はその比じゃない!!

エッチの経験値まで高いなんて、そんなの知りたくなかった!!


そりゃあ悠ちゃんは男だし、2歳年上だし、そもそも超モテるし、仕方ないのかもしれない。

でも!でもでも~!

頭でわかってても、気持ちはやりきれなくてどうしようもない!


「ヤダ……!! イヤ!! やめてっ!!」

私に覆いかぶさってる悠ちゃんを、思いっきり押しのけた。

驚いてこっちを見下ろしている悠ちゃんの下から這い出て、キッと睨んだつもりが……。

ボロボロと涙が出てきて、自分でもどうにもならない。

泣きながら乱れた制服を元に戻した。







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