屋上
「はぁ~~~~~~~~~~」
学校につくとすぐに優と分かれて自分の教室に向かう
『なんちゅう長いため息やねん(笑)』
そう言ってアタシの方をポンッと叩いたのは大井健二。
アタシと同じクラスで優の次に仲のいい男子
「なんや、大井か」
大井「なんやって何やねん、失礼な奴やなぁ(笑)」
いつもやったら一緒に笑うとこやけど一応アタシ失恋したんですから。
まぁ、そう簡単には立ち直れませんて(泣)
「あっそ。どうでもええわ」
そんな風に冷たく言い放つと大井の横を通って教室に入る
大井「ちょっ、待ってぇや!何かあったん?」
そんなアタシをさえぎるように腕を掴んで自分の方に引き寄せる
「離して。大井には関係ないやろ」
でも、今のアタシにとってはおせっかいでしかなくてこれ以上誰かとしゃべったら泣いてまう・・・そんな気ぃがした
大井「関係あるわ。ちょっとごめん!凛具合悪いから保健室連れてくわ」
そうクラスの男子に言うと急に走り出す大井。
アホ・・・ホンマにアホや
ほっといてくれたらええのに・・・・
「「ガチャッ」」
でも男子の力に勝てるわけなくて腕を振りほどく事もできずに結局ついていくはめに。
重たいドアを開けるとそこは初めて来る屋上
「うわ、寒む・・・なんでこんなとこ連れてきたん」
少女漫画ならあったかい太陽の光が二人を包み込んで「風が気持ちいいね」なんて言うとこなんやろうけど・・・
そんなロマンチックな事アタシには全く縁が無い。
大井「いや、人がおらんとこてここぐらいやんか」
「やからって今三月の始めやで?まだ、寒いに決まってるやん」
大井「・・・・すんません」