知らずの間に失恋
『(名前)!学校行くで』
やさしくてイケメンで運動神経が良くて・・・
そんな完璧な彼氏がアタシを毎朝迎えに来てくれる
なぁんて少女漫画みたいな恋した事あらへん
アタシの事を毎朝迎えに来る奴なんてせいぜいコイツぐらい
斉藤「なにしてんねん!はよ、しぃや」
そう、幼馴染で腐れ縁の斉藤優。
「なんもしてへんわ。さっさと行くで」
斉藤「人さんざん待たしといてそれは無いやろ」
産まれたときからずっと一緒で家族みたいなもん。
だから、恋愛感情なんてもちろんない・・・はずやったのに
斉藤「ほら、後ろ乗れやアホ」
さり気ないやさしさにキュンとして気付けば恋のスイッチは完全にON。
「うっさい///」
密かにアタシが照れてる事なんて優は気付いてへん
だってコイツはアタシの事そんな風に見た事ないから。
斉藤「ホンマにええ加減、男見つけて毎朝迎えに来てもらえや」
ほら、またこんな無神経な言葉を言ってアタシを傷つける
「アンタだって彼女おらんくせに」
斉藤「はぁ?俺はちゃんとおるがな」
「え・・・彼女おったん!?」
なんて一人でかわいそうなヒロインを演じてたらまさかの彼女持ち。
斉藤「おん。あれっゆうてなかったっけ?」
「ゆうてへん・・・わ」
気付かぬ間に失恋しててしかもその事をさっきまで知らなくて・・・
あぁ~!もう、頭が追いつかん(泣)
斉藤「すまん、すまん!とりあえず、(名前)もはよええ男見つけぇや~」
「大きなお世話や・・・」