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背後霊

掲載日:2026/08/08

 それは、コンビニのATMを利用している時のことだった。不意に警告音がして、背後を映す画像と共に『背後から、誰かがのぞいています』というメッセージが。驚いた私は慌てて振り返ったが誰もいない。ATMが表示している画像も一応確認してみたが、何も怪しい者は映っていなかった。そもそも、店内に私以外の客はいない。

 “誤作動かな?”

 と、考えて、私はふと高校時代に友達だった男の子を思い出したのだった……

 

 その男の子は、どうやら私に好意を持ってくれているらしかった。どこまで本気かは分からないけど、「もし、俺が死んでも、お前を護る」とか恥ずかしくなる台詞をよく口にしていた。なんとなくの流れで、友達以上の関係にはならなかった。そして彼は、高校を卒業してからしばらくして交通事故で亡くなってしまったのだった。

 

 「……まさか、彼だったりして」

 

 私は思わずそう独り言を漏らす。

 きっとただの誤作動なのだろうけど、それでも彼が私を護ってくれているのだと思うと少しだけ温かい気持ちになれた。

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