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44話 修学旅行④

 鹿児島に着いてからは、またバスで近くの施設に移動して民泊の説明を聞く。その後、別れてそれぞれ民泊するといった流れだ。


「どんな人なんだろうなぁ」

「美人とかいないのかな」

「いるわけないだろ」


 などと不安や楽しみの声が聞こえる。


「楽しみだよなぁ、民泊。斗真はどうだ?」

 近くの施設に移動しているバスの中で、祐樹が話しかけてきた。


「俺は不安かなぁ。なんかそれぞれの家庭の感じってあるじゃん?」

 小さい子や同い年の子、大家族など……色々な家庭がある中で自分が混じって仲良くなれるか不安だ。


「まぁ、優しいと思うし大丈夫だろ」

 こういう時、祐樹は頼もしい。





 その後施設に移動して説明を受け、所定の位置に行くと優しそうな女性が立っていた。


「「よろしくお願いします」」

 俺と祐樹は挨拶する。


細野ほそのって言います。こちらこそよろしくね」


「細野さん、よろしくお願いします。民泊初めてなんで楽しみです! 何するんですか?」

 と祐樹が率先して質問する。


「あなた達には料理とかを中心にしてもらおう、と思ってるわ。あとはそうね、自然に触れてもらえたら。まぁでも疲れてるでしょうし、基本ゆっくりしてもらって構わないわ」


「確かにここら辺の自然は凄い、って感じますね」

 今度は俺が細野さんに話しかける。


「そうねぇ、まぁ田舎といえば田舎なんだけどね。基本、夏と冬に民泊の受け入れをしてるんだけど私たちは農家だから……冬はどうしてもやる事が少なくなっちゃうのよねぇ」


「ああ、なるほど」


「だから鹿児島を料理とかで少しでも感じてもらえると嬉しいわ」




 細野さんの車に乗せてもらい、俺たちも移動する。車から見える鹿児島の風景はとてものどかで綺麗だ。


「うるさいかもしれないけどごめんねぇ」

 と細野さんが俺たちに言う。


「お子さんとか?」

 と祐樹が気になって質問する。


「そうなのよ。幼稚園に通ってる5歳の子と小学二年生の8歳の子がいてね。どっちも男の子で本当大変なのよ。遊び相手になってくれると助かるわ」


「それは大変ですね。夕方ぐらいに帰ってくる感じですかね?」


「そうね。私のお父さんがいつも迎えに行ってくれたりしてるけど……本当帰ってからも騒がしいから」


 細野さんと祐樹の会話で俺も昔を思い出す。俺も昔は何も考えず、楽しんでいたんだろうなぁと思うと少し心が痛い。どんどんと年を取るにつれて色々とひねくれていくのかな、と思うと悲しいな。







「ここが私たちの家よ。荷物置いたら色々説明するわね」


 細野さんの家に着いて、荷物を置いて色々と説明を聞く。とても綺麗で、畳などもありまさしく日本! といった感じだ。まぁ、民泊受け入れるなら綺麗にするだろうけど。

 ただところどころ見ると、古い木なども目立つ。だいぶ歴史がある建物なんだろうな。



 説明を一通り受け、俺たちは少し休憩しながら荷物の片づけや必要な荷物を準備したり日程の確認をする。ふと携帯を見ると、色々とメッセージも来ていた。


『女子3人はこんな感じだよん』


 真緒から来ていたメッセージと写真を見る。そこにはカラメル、瑞希、真緒の3人が笑っている写真が送られてきた。


「そっちはどう? 楽しそう?」

 とメッセージを送る。


「優しくて話したりしてても楽しいよ~!」

「こっちも優しい人で一安心してた」

「それはよかった」


 様子を見てる限りはカラメルも普通だし……


「あの、真緒。頼みがあるんだが」

「分かってるって。上手く3人で話すからさ」

「助かる」


 迷惑をかけてしまって申し訳ないが、ここは真緒や瑞希に頼むことにしよう。


 他のメッセージも確認する。小鳥遊からは、


「そろそろ先輩は民泊先に着いたごろっすかね? お土産忘れないでくださいね」

 と来間とのツーショット写真が送られてきていた。


「真面目に授業受けろよ」

 そうメッセージを送るとすぐに、


「なんか腹立ちますね。まぁ、バレると面倒なんで真面目に授業受けます」

 と言うメッセージが返ってきた。これで成績もそこそこ良いのが本当に解せない。


 東雲さんからも、民泊の様子が伝わる写真とメッセージが送られてきていた。


『結構、話が合うからめちゃ楽しい。スポーツの話とか趣味が似てたから。それに結構若い? 夫婦だったし』

 というメッセージと自然の写真を見て、


「やっぱりここら辺は自然が凄いんだな。結構若い人もいるのか、意外だな」

 と送る。すぐに、


「そうなのよねぇ。しかも結構顔面ビジュ高め。ワクワク」

「何をワクワクしてるんだよ」

「こういう時、エロ漫画なら……」

「やめなさい」

「えへへ、安佐川君だと素直に話せるから面白いんだよね」

 

 全く、この女は。


「結構、皆も楽しそうだな。なっ? 斗真は心配していたけど大丈夫だっただろ?」


「そうだな。祐樹の言う通りだったわ」

 


 すると、


「2人とも今から料理するから準備してくれる?」

 と言う細野さんの声が聞こえる。


「俺、不器用だから祐樹頼むな」


「へいへい」





 


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