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特別編① 新たな日常に向けて

 体育祭も終わり、落ち着いた日々が徐々に戻ってきた。ここで振りかえっていこう。


 ゴールデンウィークでは、多くの女の子と出かけたり、話すことが多かった。俺らの学校は、体育祭の振り返り休日を上手く使う事で、最強のゴールデンウィークを生成する。


 とある日は、カラメルとデートをした。


「えへへ、斗真とデート嬉しいなぁ」

 告白の件から、カラメルは少し変わった気がする。好意をより向けてくれているというか、ストレートに伝えてくれるというか……




 とある日は、後輩2人と出かけた。お互いが抜け駆けするのを許さなかったり、都合などもあり、このような事になってしまった。


「そもそも、木葉ひどくない!? 私の件があったのに!」


「たまたま機会があって言っただけで、先輩の事は最初の方からずっと気になってましたよ」


「えっ。そうなのか?」

 そんな事全く知らなかった。


「先輩は鈍感っすからねぇ。気になる人じゃなきゃ、あんな絡み方しませんよ」


「えっ、木葉そうだったの? えっえっ!?」


「成海には、ずっと言おうと思ってたんだけど、さ。まぁ、ヤンキー片付けたからチャラで」





 とある日は、真緒とデートをした。


「えへへ、あー君。好き~!」

 真緒も、よりストレートに気持ちを言ってくれるようになった。アプローチとかは別に良いとは言ったけど、積極的すぎない?


「いやそれ、なんかめっちゃ恥ずかしいんだけど」


「いいじゃん、2人なんだし」




 とある日は、ハルと話をした。


「それで、ナツは通信制の学校に行くことにしたみたい。それに自分を見直したい、って言ってたよ」


「……そっか。俺らも出来る事はしてあげたいな。旧友だし」

 ナツとの件も落ち着いたようだ。


「まぁ、ね。私も一歩間違えたらナツみたいになってたかもしれないし」


「それにしても2人がずっと思ってくれたなんてな。驚いた」

 俺は忘れていたのに。


「まぁ、アサ君は驚くよねぇ。昔、同い年の子の仲良い子いなくてさ、ずっと私たちと遊んでたよね」


「あぁ、そういえばそうだったなぁ……でも学校も違うし、俺の事どうやって追ってたんだ?」


「そりゃあ、親とか色々な人から情報貰ったり、話聞いたり……最近の話も聞いて、やっぱり良い子だな、って思った。アサ君は偉いよ」


「そりゃあどうも」

 しれっと怖いこと言わないでくれ。


「まぁ、でも女の子をたくさんキープしてるのはどうかと思うよ?」


「それは誠に申し訳ない」

 一応、断ったっていう形だから許してくれ。


「まぁ、私がすべて塗り替えてあげるけどね?」




 それから俺は、生徒会の活動をつづけた。なんやかんやで楽しかったからだ。そこから嫌なテストをなんとか乗り越えたり、たまにみんなで遊んだり。まぁ、ここはまた話す時があったら話そう。



 



時が経つのは早く、季節は夏になってしまった。

怠い終業式を終え、生徒会で夏休みの活動を確認して……夏休みに入った。






「いやなんかあるやろ!」

 俺は自分の部屋でつい叫んでしまった。確かに告白は断った。遊ぶことは増えたし、生徒会も続けている。でも何もないと言えば何もない平穏な日常だった。

 

「怠惰だな……」

 自分が動かない性格だった、と思いつつ改めて反省する。


 そんな中、携帯の通知音が鳴った。皆で夏祭りに行こう、と言ったカラメルからのメッセージだった。



 

物語は、再び動き出す――


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