5/23
去る・在る・来る(憂鬱の詩)
誰も知らない。
寂いことが、怖い過去。
望むことが、怖い現在。
知ることが、怖い未来。
光の淵から覗くは、深淵。
凛トシタ、闇ノ鏡。
揺るがす黒曜石の水面。
誰も感じない。
見捨てられる過去。
裏切られる現在。
苦痛な未来。
夜風に揺らぐ木々の声。
波紋に消える星星の。
道歩く靴音。
夜の音は、透きとおるコオリ。
ここちよく、鋭くトケル。
誰も、見ない。
見捨てられる過去。
裏切られる現在。
苦痛な未来。
独りで居たいと想うのに、
独りで居るのは辛い。
だれも、しらない。
それでも、
抱かれて、なお、安らぐ、心魅かれる扉。
トケテ、キエル。
でも、誰かに居て欲しいと想う。
拒絶する勇気よりも、受け入れる勇気がほしい。
偶然だろうと必然だろうと……
変えられない過去。変わらない現在。変えられる未来。
何が見え、
何が聞こえ、
何が匂い、
何が感じ、
何か、何か、来る。
この海の先に、ボクたちの目的の地はあるのか。
その問いかけは……
時として、それは、何の役にも立たない。