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霧に捨てられた(不安の詩)
霞の中には、偽がいて、
薄の原に浮かんでは、啼いています。
ささやくように、揺れていて、
姿は見えるけど、聞こえません。
偽も、見ているだけで、みつけられない。
あたしのココロは、霧のよう。
見えたとたんに、靄がかかる。
知れば知るほど、深くに迷い。
見えない見えない何もない。
空を飛ぶでもない、地を這うでもないイキモノ。
あたしはセカイに、溶けるから、たくさんあって、ひとつだけ。
流れに身を任せ、今、自分はどこへ行こうというのか。
行こうとしているのか。
何も感じない。
ふわふわしたこの不定形。
その世界は、いつおわる?