優馬のドキドキ!ワクワク!チュートリアル
前回の内容、曖昧なmy
「…うっ……まぶし、い」
午前9時頃カーテンの隙間からの日の光が目に刺激を与え友也は重い瞼を開けた。昨日の出来事もあったせいなのか身体はいつもよりだるく感じた。伸びをして身体を起こすとパトカーのサイレンが聞こえた。
「まだ、朝早いのに何かと物騒だな…、まぁいいや、とりあえず飯でも食べるか」
友也がベットから起き上がりリビングに向かおうとしたその時だった。『バーーーーン!』と少し遠くから爆発音のようなものが聞こえ、友也は咄嗟に自室のカーテンをあけ窓の外の光景に驚嘆した。
「はっ!?なんだよこれ……どうなってんだ?」
窓の外に広がっていた光景はあまりにも悲惨なものだった。家の外壁が崩れていたり、路肩に止まっていた車は原型をとどめておらずボンネット付近から火が出ていた。そして……
(え?めちゃくちゃでかい鬼みたいなのいるんだけど?あれ?今日ってハロウィンの日?……あっ誰か捕まった、っておいおい今あいつ人ちぎってなかったか?)
「オエェェェ……なんだよアレ。はっ!?優馬は!?」
友也は窓の外で起きた惨劇にとてつもない不快感を抱いた。そして急いで優馬の安否を確認しようとし1階に気怠い体を動かし降りて行った。
「優馬!何処だ!、いるなら返事しろ!」
……優馬からの返事は無かった。もう一度2階に登り優馬の部屋に向かった。
優馬の部屋に入ると部屋の電気は消されており薄暗かったがパソコンとモニターの電源がついたので部屋の様子は確認できた。
(ここにも居ない、優馬どこにいるんだ?、玄関が壊された様子は無かった…優馬は自分から外に出たのか……)
「ん?これは?」
優馬の机に目をやると見慣れないタブレットと手紙が添えてあった。手紙を見ると……
拝啓 兄貴へ
これを見ているということは朝、一人で起きれたという事ですねw
冗談はさておき、兄貴のおかげで『スキル:万象』っていうのもらったらしくて、それで色々わかったことがあるからそこに置いてあるタブレット端末にデータ移しておいたから確認するようにして。俺は少しだけ調べたいことがあるから先に外に出て色々探ってみることにするよ。インターネットが繋がらないみたいだから連絡は取れなくなるけどもし復旧したならタブレット端末から連絡取れるからその時はお願い。
取り敢えずタブレット端末にすぐ死なないようにするためのこと書いておいたからちゃんと確認するんだよ。
追伸
朝起こさなかったのは昨日のコーラが振られてあったからだよ、ちょっと根に持ってるからw
「よかった…優馬は無事みたいだ……ふぅ…な〜〜にが『コーラ振ったから起こさなかった』だ!下手したら死んでたんだぞ!?」
『バシっ』と手紙を床に叩きつけた。
「まぁ生きてたからよかったものの…で、なんだっけ?タブレット端末を確認しなきゃな」
そう言って友也は机の上のタブレット端末を手に取り電源をつけた。そして端末の液晶に浮かび上がった文字を読んだ。
『この端末はあなたの弟であるこの僕、優馬が『スキル:万象』と『スキル:製作』を使って作った特別なものだぞ☆』
(あれ?なんかちょっとだけイライラする……)
『まぁそんなカッカしないで、友也は少しだけアニメとかネット小説とか読んでるから大まかな説明はハブくね』
(なんかしれっと心見透かされたんだけど)
『スッテプ1・片手を空に突き出し、大きな声で「ステータス・オープン」と叫ぼう!』
「なるほど俗に言う異世界ものの定番か…よし!ステータス・オープン!」
トモヤ・シラサキ 17歳 Lv:1
種族:人族
HP10/10
MP10/10
STR:3
VIT:2
INT:3
RST:1
DEX:2
AGI:2
LUK:5
SP:100
スキル
隠密:Lv1 恐怖耐性:Lv1 棒術:Lv1
ユニークスキル
森羅
称号
獰猛精進
「うわっ、ほんとに出てきた、でもちょっと恥ずかしいな…」
友也の前に透明な板のような物が突然現れた。
『それがステータスだよ、「ステータス」と言うと自分だけに、「ステータス・オープン」と言うと相手にも見せることができるようになる。実は心の中で唱えるだけで良いんだけどね』
(……ほんとに一回だけ殴らせてくれないかな?)
『殴るのは後にしてもらって、SPってのがあると思うんだけどそれは「スキルポイント」と言って、スキルの取得に必要な物なんだ。スキルの取得には2種類あって、スキルポイントを使用して獲得可能スキルの中から取得するのともう一つ、スキル取得の条件を満たすとスキルがもらえるパターンもあるんだ。』
(なるほど、だからスキル欄に隠密とかのスキルがあったのか)
『スキルポイントの用途は取得だけじゃなくてスキルのレベルアップにも使えるんだ、スキルの方も条件を満たせばレベルは上がるけど、重要なスキルはポイントを使ってレベルを上げることをおすすめするよ』
(そっか、咄嗟の戦闘時にスキルレベルが低かったりしたらキツいもんな)
『最初にやることはこれくらいで良いかな、そうそう兄貴に言い忘れてたことがあった、兄貴のユニークスキルと称号についてなんだけど成長にどうやら上方補正がかかるらしいんだよ。その辺を考慮してスキルポイント使ってみると良いかも』
「なるほど、取り敢えず獲得可能スキルってのを見てみるか…」
友也はもう一度自身のステータスに視線を移した。そうすると獲得可能スキル欄が表示された。
精神苦痛耐性:苦痛耐性:体術:打撃耐性:剣術:自然治癒:加速:格闘術:ウイルス耐性:アイテムボックス:麻痺耐性:料理:掃除:運搬:肉体強化:思考加速:並列思考:魔法耐性:毒耐性:石化耐性:短刀術:体力強化:移動速度強化:催眠耐性:精神異常耐性……
「今取れるスキルだけでも結構あるな…げっアイテムボックスってSP10も使うのか他のはほとんど1とか2なのに…まぁみるからに便利そうだからな」
それから友也はじっくりと考えてSPを振り分けていった。
トモヤ・シラサキ 17歳 Lv:1
種族:人族
HP10/10
MP10/10
STR:8
VIT:2
INT:3
RST:2
AGI:7
LUK:5
SP:ー
スキル
隠密:Lv3 恐怖耐性:Lv1 棒術:Lv1 精神苦痛耐性:Lv1 打撃耐性:Lv1 ウイルス耐性:Lv3 毒耐性:Lv3 麻痺耐性:Lv3 石化耐性:Lv1 魔法耐性:Lv1 精神異常耐性:Lv1 体力強化:Lv3 肉体強化:Lv3 移動速度強化:Lv3 短刀術:Lv4 格闘術:Lv2 加速:Lv3 思考加速:Lv1 並列思考:Lv1 自然治癒:Lv2 アイテムボックス:Lv6
「これでよし、ん?SPフリ終わったらさっきまでの気だるさがなくなったぞ?これがスキルの恩恵ってことか」
SPの振り分けが終わったのでまたタブレット端末を手に取り次の指示を確認しようとした。
『SPの振り分けが終わったら、最後のステップに移行するよ、このタブレット端末のカメラ機能を使うとモンスターの詳細情報がわかるようになってるんだ、だから戦う前に使ってみることをおすすめするよ。
あと、死ぬなよ?』
メッセージはこれで終わっていた。
「要は、モンスター倒して生き残れってことだろ、お前が頑張るなら兄貴である俺が先に死ぬわけにはいかないな!」
そうして友也はタブレット端末を持って自分の部屋に戻った。
ちょっと迷走気味ななすのです。
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